研究課題/領域番号 |
11691173
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 東京大学 (2000-2001) 千葉大学 (1999) |
研究代表者 |
大澤 雅彦 (大沢 雅彦) 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80092477)
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研究分担者 |
高田 将志 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60273827)
江口 卓 高知大学, 人文学部, 教授 (30263966)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,910千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 1,410千円)
2001年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2000年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1999年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 標高 / 温度 / 垂直分布 / 乾湿条件 / 群落構造 / 遷移 / 焼畑耕作 / フェノロジー / 段丘地形 / 樹形 / 芽タイプ / 気候要因 / 常緑広葉樹林 / 地形トランセクト / 分枝型 / 芽の構造 / シュートフェノロジー / リーフサイズ |
研究概要 |
湿潤東ヒマラヤに属するブータンヒマラヤの生活帯のパターンとその成因に関して気候、地形、土壌、植生、樹種特性などについて総合的な調査を行ない、とくに人間活動(特に焼畑や道路沿いなど、人の強いインパクトが加わる植生など)による生態系の変化についても調査した。気象観測については3年間継続調査を行なったが、機器の不具合などで完全に1年間連続でデータが得られたのは昨年から今年にかけての1年であった。データとしては、中部の1200-3120mまでと北に向かう谷沿いの1200-2780mの2シリーズについて標高別に温度と相対湿度についてデータを得た。気温逓減率は0.57-0.62/100mで乾期に大きく、雨季に小さくなるパターンを示した。植生に関しては、森林の垂直分布、構成種のフェノロジーと樹形計測、葉の特性計測を約80種の常緑樹に関して行なった。シュート生長のパターンを標高や場所の違いで比較した結果、多くは年1回伸長、一部に夏フラッシュを持つものもある。西ブータン、ガサ地域(1700-3000m)、また東ブータンのモンガル地方では湿潤地域の垂直分布(標高870-3560m)、中央ブータンのワンディ地方では乾燥谷を含んだシリーズを1400-3300mの範囲で調べた。標高傾度に関しては、湿潤地域では森林群落のバイオマスに関する属性はほとんど標高によって変化しないが、種多様性に関しては標高によって大きく減少した。一方、乾燥傾度は現存量に大きく影響した。また、ブータンの農地の1/3を占めるといわれる焼畑について調査した。南ブータン、シェムガン地方では、焼畑耕作のうちforest fallow型を12年回帰で、耕作中のシコクビエ畑から耕作放棄後の年数が異なる地点から極相林まで15地点で群落組成と土壌要因について調べ、森林の再生過程を明らかにした。また、grass fallow型は5年回帰で、主にソバを作るブムタン地方では10地点で群落と土壌について調査し、伝統的なこれら耕作システムの持続的管理手法のメカニズムを明らかにした。
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