研究課題/領域番号 |
11691185
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
戸部 博 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60089604)
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研究分担者 |
村上 哲明 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60192770)
瀬戸口 浩彰 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (70206647)
荻沼 一男 高知女子大学, 生活科学部, 教授 (30106794)
徳岡 徹 京都大学, 総合人間学部, 助手 (90303792)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 南太平洋 / 島嶼生物学 / 植物進化 / 生殖機構 / 染色体 / 匂い / マングローブ / 系統 / ニューカレドニア / New Caledonia / Pacific islands / Phologeny / Plant Evolution |
研究概要 |
この研究計画は、南太平洋の大陸島と海洋島に生育する植物の種や群について、生殖・繁殖機構や進化を明らかにすることを目的として行われた。これまでに公表した研究成果について以下にまとめる。 1.被子植物進化において最初に分岐したアンボレラ科の唯一の種で、ニューカレドニアの固有種であるAmborella trichopodaのembryologyの研究が初めて行われた。その観察結果を、同様に原子的被子植物であるスイレン目やシキミ目の特徴と比較し、被子植物における原始形質状態を次々に明らかにした(Tobe et al.2000)。 2.同様に、Amborella trichopodaの体細胞染色体の核型(2n=26,x=13)を初めて分析した。それがx=14から由来した可能性を指摘し、被子植物の原子的染色体数がx=7である仮説を提供した(Oginuma et al.2000)。 3.南太平洋の大陸島・海洋島を含む新・旧熱帯に広く分布するクスノキ目の生殖・繁殖機構に関する従来の理解度を明らかにするために、文献レビューを行った。さらに、これまでの情報をもとにして、分子系統樹を使って、それらの形質進化の予測を立てた。それにより、情報ギャップと、それを埋めるためのいっそうに研究の必要度を明らかにした(Kimoto and Tobe 2001)。 4.オーストラリアはじめ南太平洋の島嶼に分布しているモクマオウ科の全4属15種について、葉緑体遺伝子rbcLとmatKのシーケンスにより、初めて包括的な分子系統解析を行い、その結果、(Gymnostoma(Ceuthostoma(Allocasuarina-Casuarina)))の関係が明らかになった(Sogo et al.2001)。 5.西表島に生育するマングローブ植物8属8種について、花の匂いの成分を初めて明らかにされた。計61種の成分が明らかにされ、送粉者との関係について議論された(Azuma et al.2002)。 6.台湾産ベゴニア属全14種について、核型分析による染色進化が初めて議論された。またその成果に基づいて5つの新種の存在が明らかにされた(Oginuma and Peng 2002)。
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