研究課題/領域番号 |
11691213
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
多田 功 九州大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60064531)
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研究分担者 |
姫野 國祐 徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
濱野 真二郎 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70294915)
肥後 広夫 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80117225)
平山 謙二 埼玉医科大学, 教授 (60189868)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | シャーガス病 / Trypanosoma cruzi / 中南米 / 遺伝的多型 / 病型 / アイソザイム |
研究概要 |
シャーガス病は、心臓型と消化管型の2種類の病型がみられる。私たちは病原体Trypanosoma cruziの遺伝的構造の変異が病型の違いを引き起こす可能性を調べてきた.このためラテンアメリカ各地より得られた株についてアイソザイムにより系統学的関連性を調べた。現在までに系統学的に3主要グループに分けられ、病型の地理的分布とT. cruzi自身の遺伝的分布がほぼ一致した。しかし北米および南米のデータが不足なので、今回北米メキシコ、南米ペルーにおいてシャーガス病流行地の調査および株を採集し、それら株の遺伝的解析をおこなった。調査をおこなったペルー、メキシコでは多数のシャーガス病患者がみられ、特に北米メキシコでは消化管型シャーガス病がみられた.今回T.cruzi株はペルーからヒトおよびサシガメ由来のもの4株、グアテマラのヒトから1株、メキシコからはヒトおよびサシガメから4株のあわせて9株であった。これらの株をアイソザイム遺伝的構造を調べたところメキシコ株は多数のグアテマラ株と同じGroup 1に属しており、またペルー株は基本的にGroup 1に属していたが南米特有系統であるGroup 3の遺伝子も含んでいた。昆虫媒介者であるサシガメの感染率を調べることは疫学的に重要であるが、多数のサシガメを捕獲することは難しく、また常に感染の危険がつきまとう。著者らは流行地の家屋内サシガメ糞からPCRにより原虫を検出する方法を検討した。ボリビアのサシガメTriatoma infestansの糞便について様々な条件の違いのもとでPCRによる検出を試みたところ温度、乾燥度の違いにもかかわらずいずれのサンプルでもT.cruzi特有なバンドが検出され、本法の有効性が示された。
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