研究課題/領域番号 |
11694060
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 晃一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40175659)
|
研究分担者 |
中島 徹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70292779)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 量子力学的速度定数 / 流束自己相関関数 / ポテンシャル面 / 分割面 / チャネル / 拡散過程 / 反応速度 / 時間発展 / 量子トンネル / 量子非断熱 / 量子波束法 / 経路積分法 / オゾン分解反応 / 大気光反応 / 量子速度過程 / 反応速度素過程 / オゾン分解過程 |
研究概要 |
厳密な量子力学的速度定数は流束自己相関関数に基づいた手法により得られる。反応系は反応物と生成物の二チャネルに分割され、その分割面を通る流束の自己相関が反応速度定数を決定する。この手法を三つ以上のチャネルを持つ反応系に適用すると速度定数の定義自体が困難または不明瞭となる。一方、流束交差相関関数は、そのような反応系の速度定数を明確かつ効率的に与える。中間体の定義が必要となるポテンシャル面では分割面における自己相関関数は中間体を定義できず、井戸に束縛された流束により相関関数が減衰の遅い振動を起す。一方、交差相関関数は分割面1,2の間に中間体のチャネルを定義し、流速の収支を取ることで流束の時間発展に要する時間を最短にできる。水素原子のCu(111)表面上における拡散のポテンシャル面の場合、チャネル1から2への拡散を扱う時、従来のように直線分割面5における自己相関関数を求める方法は、分割面を挟む二領域が目的のチャネル以外の領域を含むことから、速度定数の過剰評価につながる。そこで各サイト上に位置するチャネルを円形の分割面1〜4で分離し、分割面1と2に関する交差相関関数を求めることで、より反応の描像に近い速度定数の定義を可能とした。各サイトが局所的なチャネルを形成する表面上での拡散への応用が期待される。
|