研究課題/領域番号 |
11694066
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小田 竜樹 金沢大学, 理学部, 講師 (30272941)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 磁性 / 第一原理分子動力学 / ベクトル型スピン構造 / ノンコリニアー磁気構造 / 磁気励起 / 遷移金属クラスター / 磁気流動相 / 磁気相関関数 / ノソコリニアー磁気構造 / 第一原理的分子動力学法 / ノンコリアー磁気構造 / マグノン |
研究概要 |
本研究の主な目的は、第一原理計算手法をもちいて、ノンコリニアー磁気構造における分子動力学を行うことと磁気励起に関する第一原理的研究を行うことであった。鉄液体や鉄アモルファスなどの構造不規則系の磁気構造の研究は、計算コードの並列化を行った後でも計算資源の不足(計算機の性能不足)から、計算が行われていないが、磁性分子から構成されている磁気流動相である液体酸素(単位胞中に32分子)に関する分子動力学計算を行い、磁気流動相にたいして世界で初めて磁気相関関数を(第一原理的に)計算した。このノンコリニアー磁気構造を表現できる計算方法は、分子の磁気モーメントの方向が異なっている分子間の相互作用においても現実的に表現することが可能である。計算結果と中性子回折実験から得らている磁気構造に関する結果は、定性的に一致しており、今後、液体酸素の分子動力学の解析をさらに進め、液体酸素の構造ならびに動的性質の詳細を明らかにする必要がある。第一原理的に磁気励起の計算(マグノンの振動数などの計算)を行うために、原子磁気モーメトを固定する計算アルゴリズムを開発した。開発した計算コードを強磁性bcc鉄のマグノンの振動数の計算と強磁性2原子分子の磁気励起エネルギーの計算に適用した。前者は、実験結果や計算方法の異なる他の計算結果と50%程度異なっており計算方法などの再検討が必要となっている。後者のような、遷移金属分子磁性の励起エネルギーを第一原理的手法に基づいて議論した研究は少なく、鉄系の計算結果は、計算手法の解説とともに論文にまとめられた。
|