研究課題/領域番号 |
11694071
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村木 綏 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70013430)
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研究分担者 |
増田 公明 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (40173744)
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
阿部 文雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80184224)
中村 卓史 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (80155837)
さこ 隆志 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (90324368)
佐藤 文隆 京都大学, 理学部, 教授 (90025370)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
2000年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1999年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
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キーワード | 重力レンズ効果 / マゼラン雲 / ブラックホール / 太陽系外惑星 / イーグルイベント / 長周期変光星 / ダークマター / ディファレンシャルイメージ法 / 重力レンズ / CCDカメラ / 地球型惑星 / ガンマ線バースト / 星の大量連続測光 |
研究概要 |
ダークマターの実体と太陽系外惑星を探索するために、毎晩大マゼラン雲中の440万個の星と、小マゼラン雲中の93万個の星、それにバルジ方向の590万個の星を観測しつづけた。(1)その結果、大マゼラン雲方向に一例、重力レンズ効果で80日間増光現象が続いた事例を発見した。約40%の確率で、この増光現象はブラックホールによるものと結論した。重力レンズ効果を使ったブラックホールの直接観測は初めてであり今後のこの方法による発展を示唆するものである。 研究グループでは、観測の継続と共に解析にも重点を置いた。(2)1998年7月にバルジ方向で発見された特異光度曲線は太陽系外惑星による効果であるとの結論に至り、ApJに公表した。地球と同程度の質量を有した初めての太陽系外惑星の発見なので、新聞やラジオに大きく報道された。(3)また、ディファレンシャルイメージ法という新しい方式による星の同定のプログラムが完成し、2000年5月(現地の冬期)からalertを全世界に向けて発信できるようになった。マッチョグループが1999年12月に終了している現在、我々のアラートは、オーグルグループと並んで貴重な情報を国際天文学会に発信している。特に冬期にマゼラン雲をスキャンできるのは、我々のみである。(4)一方、暗い星が突然重力レンズ効果で明るく新星のように輝くイーグル現象は、まだ発見されていない。発見するためのソフトは完成したので現在解析中である。(5)またマゼラン雲中の赤色長周期変光星の問題についても解析を深めた。その結果ミラ型変光星のオーバートーン振幅が存在することが確実になると共に、もうひとつの振幅を示す集団があるとの結論を得た。 今後この宇宙物理学にとって重要なダークマター問題の解決のためには、1.5mクラスの望遠鏡を導入して長期間測光がぜひとも必要であるとの結論に達した。
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