研究課題/領域番号 |
11694082
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
比連崎 悟 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (60283925)
|
研究分担者 |
保坂 淳 (保坂 敦) 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (10259872)
土岐 博 (工岐 博) 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (70163962)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 国際研究者交流 / ドイツ;スペイン / π中間子原子 / 中間子原子核 / (d・^3He)反応 / ドイツ:スペイン / (d,3He)反応 / (d.^3He)反応 / パイ中間子原子 / (cl、^3He)反応 |
研究概要 |
深く束縛されたπ中間子原子研究は土岐、山崎によって始められ、その構造の詳細な検討及び生成反応の理論的な研究を経て実験的に観測されるに至った。この成果を受けて、本研究では原子核反応によるπ中間子原子の分光学的研究を更に推進した。まず、鉛原子核に深く最も束縛された1s状態を観測する為に、鉛の同位体^<206>Pbを標的とした場合が理論的に研究され、実験的に観測された。これにより、1s状態の束縛エネルギーや崩壊幅が精度よく決定されるようになった。並行して、詳細な構造計算の一環として原子核の変形の効果や、残留相互作用の効果を評価した。生成反応のメカニズムに関する理解も進めた。また世界初の^<208>Pb標的のデータからπ中間子の質量変化に対する情報を引きだす試みも行われた。 更にπ中間子原子の1s状態をより鮮明に観測する目的で、中重核でのπ中間子原子生成が系統的に論じられ、実験的な観測が行われている。また、中性子過剰核等の不安定核に対してπ中間子原子を生成する可能性についても議論されている。新しい生成反応の可能性の研究も続いている。 K中間子原子の物理は、KN系に存在するΛ(1405)共鳴の存在を無視しては語れず、その効果の評価は手探りで行われてきた。しかし最近、Chiral Unitary模型によってBaryon共鳴やMeson散乱の真空中での振る舞いが定量的に理解できるようになってきた。これを受けて我々は、K中間子原子の構造を、自由パラメータなしで説明することに成功した。更に、深く束縛されたK中間子原子の状態や、より深く束縛されたK中間子原子核の状態を予言し、その生成方法についても議論した。
|