研究課題/領域番号 |
11694111
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鬼柳 善明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80002202)
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研究分担者 |
成田 正邦 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (00001313)
平賀 富士夫 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00228777)
加美山 隆 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50233961)
渡辺 昇 日本原子力研究所, 中性子科学研究センター, 特別研究員
古坂 道弘 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (60156966)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | スポレーション / 中性子減速剤 / ターゲット / 中性子反射体 / スペクトル / パルス / 遮蔽 / 中性子減速材 / スポレーション中性子源 / 液体水素 / プレモデレータ / 複合型減速材 / 中性子輸送コード / MCNPX / 高分解能用冷中性子源 / 液体水素減速材 / 鉛反射体 |
研究概要 |
スポレーション中性子源は超強力中性子源として、現在、アメリカ・日本で1MWクラスの大強度陽子加速器が建設されている。また、ヨーロッパではより大型の5MWクラスの計画が進行中である。このような施設の中性子発生部は施設の性能を決定付ける重要なものである。本課題では、中性子発生部であるターゲット・減速材・反射体システムについて、以下のテーマについて研究を行い、成果を得た。 Los Alamos研究所との協力によって、スポレーション中性子源の計算コードシステムの導入がはかられ、その使用に関して大きな進歩があった。ここで築かれた協力関係は、今後の計算機シミュレーションによるシステムの最適化の研究において大きな力になる。 液体水素減速材は、MWクラス中性子源では唯一の現実的減速材物質である。しかし、水素数密度が低いために、中性子強度が低くなる。それを防ぐ方法として、前置減速材を考えた。前置減速材としては軽水と重水が候補であるが、重水を用いることによって、軽水よりも高い強度が得られ、1.5倍程度増えることを明らかとした。また、Argonne研究所との共同研究では、重水素化水素(HD)、メタンの中性子特性の測定を行い、重水素では極低エネルギー領域で中性子強度が軽水素より良くなる可能性があることが明らかになった。しかし、メタンでは、水素数密度の低さがデメリットとなって、強度が低くなることが分かった。 世界第2位のスポレーション中性子源であるAlamos研究所において中性子特性の測定を行い、計算との一致が得られること、ビームラインの設計によって強度が大きく変わることなどが明らかとなった。また、水素分子のオルソ・パラ変換についての情報も得られ、触媒がないのにもかかわらず、変換が比較的早く起こっていることがわかった。 これらの、研究を通して、日本の超強力中性子源設計に有用な知見が得られた。
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