研究分担者 |
堀家 正則 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (80221571)
笹谷 努 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10002148)
入倉 孝次郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027253)
久田 嘉章 工学院大学, 建築学科, 助教授 (70218709)
岩田 知孝 (岩田 智孝) 京都大学, 防災研究所, 助手 (80211762)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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研究概要 |
本研究課題は,強震動予測の定量化に不可欠なサイト特性評価に重点を置いた.具体的には,地下構造の決定法,地震記録を用いた増幅(減幅)の要因分析,数値シミュレーション手法の開拓などを個別課題とし,それぞれの課題の研究推進と成果の総合化を目指した.最終年度にあたり,国際テストサイトである足柄平野,Volvi平野(ギリシャ),グルノーブル(仏国)を対象に,微動探査法を中心としたS波速度の2・3次元構造の把握と地震記録の解析および複数の手法による地震動シミュレーションの検討,地学環境の異なる各サイトでの構造調査・各種基礎調査の必要精度・項目などを整理した.また,海外から共同研究者および協力研究者を4名,また国内の共同研究者を招き総合討論・まとめのためのシンポジウムを開催した.本研究課題の中心に据えた,平成11年度,12年度実施の各国際テストサイト(足柄平野,ギリシャ・EURO-SEISTEST,フランス・グルノーブル)および1999年トルコ地震の被災地(アダパザル,アブジラル,ギョルジュクなど)でのアレー微動観測に基づく波速度構造に関する有効性を検討した.その結果,アレー微動観測は比較的安価に地下構造を把握できる有力な手法であり,海外にも十分活用可能なことが分かった.特に大地震により被災を受けたトルコでの実証的検分では,震源近傍での地盤による地震動の増幅が被災度に大きく影響を与えた事が分かった.このことは,札幌市における調査研究,1999年台湾地震後の調査においても確認された.テストサイトを設け,地下構造調査と密な地震観測を同時並行的に進め,地震動の増幅(減幅)特性を知ることは,他地域への適用を可能にし,強震動予測の定量化への近道であることを確認した.
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