研究課題/領域番号 |
11694137
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
相澤 益男 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 教授 (00016742)
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研究分担者 |
小畠 英理 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助教授 (00225484)
柳田 保子 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 講師 (10282849)
春山 哲也 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 助教授 (30251656)
J.M. クーパー グラスゴー大学, 教授
A.E.G. キャス インペリアルカレッジ, 教授
COOPER J.M. University of Glasgow, Professor
CASS A.E.G. Imperial College, Professor
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 神経トランスミッター / 細胞外電位 / チャネルゲートレセプター / グルタミン酸レセプター / 培養神経細胞 / 微小脳 / ニューロネットワーク / マイクロファブ / マイクロファブリケーション |
研究概要 |
複雑な脳機能の一部を培養細胞系で再現し、脳機能研究ならびに脳機能評価に基づく薬剤スクリーニングなどへの方途を目指した「微小脳システム」の構築を目指して研究を行った。 神経トランスミッターの受容体であるチャネルゲートレセプターを、他の細胞で高度発言させ、細胞表層に提示することによって、レセプター機能情報を増幅し、細胞外電位として測定できることを明らかにしてきた。これは脳神経系の基本機能を評価する微小脳として活用し、医薬品開発などへ応用出来る成果である。そこでこのチャネルゲートレセプタをより安定・定常的に発現させ、測定結果の再現性を高めるため細胞宿主をSf9からHighFiveに変更して細胞構築を行った。 Sf9でGluRレセプターを発現する場合は一過性の発現様式となり、その発現量は必ずしも一定でない。また、細胞付着性が非常に弱いために細胞外電位測定を行うための電極への密着も困難であった。そのため、宿主をHighFiveに変更して定常大量GluR発現株の構築を行った。そして。GluRの定常発現、ならびに細胞表層への提示に成功した。そして、これを細胞外電位記録用マイクロ電極上で直接培養し細胞外電位を記録することに成功した。各種アゴニスト、アンタゴニストに対するGluR発現HighFive細胞の細胞外電位を測定したところ、それぞれの薬剤特性を反映する応答を得ることが出来たことから、本方法によってチャネルゲートレセプタ機能に対する各種薬剤の影響を明確に判定できることが明らかとなった。 以上の結果から、神経トランスミッターの受容による後シナプス機能を組換え細胞で再現し、かつその機能情報を増幅して細胞外電位として出力する全く新しい微小脳システムの創製に成功した。このシステムは脳神経薬剤の開発・評価への応用が期待される。
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