配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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研究概要 |
本研究では,複雑な工学や社会科学の問題を取り扱うことを目的として,最適化と均衡の概念を綜合し,統一的な視点から解析を行い,さまざな最適化・均衡問題を対象として有効な手法の開発を行った.それらの内容は以下のようにまとめられる. 1.均衡問題の最も基本的なものである非線形方程式系に対する効率的な手法を開発した.さらに,一般的な制約なし最適化問題および制約つき最適化問題に対する効率的な手法の開発を行った. 2.最適化問題,均衡問題のいずれにも適用でき,それらを総合的に取り扱う際に大きな手掛かりを与える方法として近接点法は非常に重要な方法である.本研究では,最適化問題、特に微分不可能な最適化問題に対する新しい手法を開発した.さらに,相補性問題に対しては従来の研究結果を大きく改良する成果を得た. 3.変分不等式問題や相補性問題などの均衡問題を等価な非線形方程式系あるいは最適化問題に再定式化するアプローチが近年大きな注目を集めている.そのような再定式化によって得られた問題は一般に微分不可能性を有するが,本研究ではそれらの問題に対する新しい平滑化手法などの様々な反復法の開発を活発に行った.また,半正定値計画問題や2次錐計画問題などの凸最適化問題を拡張した均衡問題に対する先駆的な研究を行った. 4.制約条件に均衡問題を含む最適化問題は実用上きわめて重要であるが,非常に取り扱いが困難となるため,従来は主として発見的なアプローチがとられてきた.本研究では,上記1,3で得られた成果などを用いることにより,堅固な理論的基盤をもち,しかも実用的にも有効な手法を開発する研究を活発に行い,いくつかの研究成果を得ることができた.
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