研究課題/領域番号 |
11694156
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉野 勝美 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70029205)
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研究分担者 |
藤井 彰彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80304020)
尾崎 雅則 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50204186)
大森 裕 大阪大学, 先端科学技術共同研究センター, 教授 (50223970)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | π共役系高分子 / 導電性高分子 / 励起子 / ポーラロン対 / レーザー / 励起電子状態 / 超高速現象 / opal |
研究概要 |
本研究では、高効率固体レーザー応用を目指した種々のπ共役系高分子の分子設計と合成を行い、それらの電子状態を解明し、高効率ルミネッセンスを実現する材料を探究するとともに、薄膜フィルム作製技術を確立し、EL素子、レーザー素子を作製しそれらの特性評価を行った。その主要な結果は以下の通りである。 (1)種々の側鎖置換基を有するポリアセチレン誘導体や種々の主鎖骨格を有する新規π共役系高分子及び共重合体について、電気的光学的性質を明らかにするとともに、フェムト秒時間分解蛍光寿命測定、蛍光量子効率測定などを行い、それらの電子状態に及ぼす側鎖分子構造、フィルムモルフォロジーの影響を明らかにした。 (2)主鎖内にSiを導入したハイブリッド型π共役系高分子の電子状態に及ぼす分子構造の効果を検討した。その結果、ヘテロ原子を導入することで、任意の共役長に制御可能であることを示し発光色と分子構造の関係を明らかにした。 (4)カルボニル基を有するポリパラフェニレンビニレン誘導体を合成し、その電子的光学的性質を調べることにより高い蛍光量子効率を有し、蛍光のナローイングを示すことを明らかにした。また、セルフアセンブリー法により多層構造膜を作製し、エレクトロルミネッセンス発光を実現した。 (5)ポリアルキルチオフェンの非線形光導電性に着目し、時間分解ポンプ-プローブ光伝導測定を行い、光励起状態においてポーラロン対の形成が極めて重要な役割を果たしていることを明らかにした。 (6)人工オパール内のナノサイズ空隙にπ共役系高分子を浸透させることにより、蛍光のスペクトルナローイング閾値の低減とレーザー発振を確認するとともに、それらの特性の詳細を明らかにした。さらに、三次元周期構造を有するπ共役系高分子レプリカの作製に成功し、ストップバンドの位置が温度変化、電気化学ドーピングにより制御可能であることを見出した。
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