研究課題/領域番号 |
11694158
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中島 尚男 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20198071)
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研究分担者 |
前橋 兼三 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40229323)
長谷川 繁彦 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50189528)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 量子細線 / GaAs / InAs / 顕微フォトルミネセンス / 走査型カソードルミネセンス / 分子線成長 / 走査型トンネル顕微鏡 / 変調ドープ / 励起子 / 光伝導 / フォトルミネセンス / 電気抵抗 |
研究概要 |
微傾斜GaAs(110)面上に分子線成長の際形成される巨大ステップ端における膜厚および組成変化を利用してGaAs、AlGaAs、InAsおよびInGaAs量子細線を形成した。透過電子顕微鏡およびフォトルミネセンスにより量子細線が形成されていることを確認した。また分子線成長装置と結合した走査型トンネル顕微鏡により、ステップの形成とその上のInAsの挙動をその場観察することに成功した。さらに劈開面より、量子細線断面も走査型トンネル顕微鏡により観察した。不純物ドーピングの条件を確立して、GaAs量子細線へ変調ドープを試み、フォトルミネセンスにより調べた。その結果ドープ量によって発光ピーク位置がシフトし、また励起光強度によっても発光ピーク位置がシフトすることが測定され、変調ドープがされていることが分った。さらに、微細加工技術を用いて電極をつけ、量子細線と平行および垂直な方向の電気抵抗を測定し、平行な方向の電気抵抗が非常に低いことから、変調ドープがされていることが明かになった。GaAsおよびAlGaAs量子細線の顕微フォトルミネセンス・スペクトルを測定した結果、GaAs量子細線からは非常に鋭い幾つかの発光ラインが観測されたが、AlGaAs量子細線からは低エネルギー側に幾分すそをひき高エネルギー側が急峻に落ちる1本の発光ラインが観測された。温度依存性および励起光強度依存性から、GaAs量子細線は局所的な浅いポテンシャルに捕った励起子による発光であることが判明した。すなわち、GaAs量子細線はドット状の構造がつながったものであり、AlGaAs量子細線の方がより一次元的である。これは走査型カソードルミネセンス像の観測結果と良く一致する。また走査型カソードルミネセンス装置を用い、金属マスク上から電子線で電子・正孔を励起し、マスク中の穴からルミネセンスを観測することにより、励起子の細線中の流れを観測した。さらに、InAs量子細線の光伝導を測定し、その異方性と偏光依存性を明らかにした。
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