研究課題/領域番号 |
11694174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
本保 元次郎 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (30157846)
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研究分担者 |
金沢 憲一 千葉工業大学, 工学部, 教授 (30169544)
上原 勝 千葉工業大学, 工学部, 教授 (30016745)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 無鉛半田 / 単結晶 / Sn-Bi / 連続鋳造 / OCCプロセス / OSCプロセス / 一方向凝固 / 一方向凝固組織 |
研究概要 |
本国際研究では、加熱鋳型を用いた連続鋳造法OCCプロセス及びOSCプロセスによる一連の素材開発研究の一つと位置付け、鉛を排除した無鉛半田合金とその鋳造製品の開発の基礎研究を目的として行ったものである。 OCCプロセスは一方向凝固過程により一方向整列組織もしくは単結晶からなる鋳塊を連続的に得ることが可能であり、無鉛半田合金材の基本金属である純ビスマスまたは純亜鉛を用いた単結晶作製の実験では、これらのOCC単結晶線は線軸方向の結晶方位の違いにより塑性加工に異方性を示すことが明らかとなった。純ビスマスにおいては線軸方向と結晶の劈壊面角度が60度以上の傾きを有する場合は全く延性を示さず、一方、50度以下の場合には極めて高い延性を示すことが明らかとなり、亜鉛についても同様の結果が得られた。また、OCCプロセスにより得られたSn-Bi共晶合金材から、溝ロールを用いた塑性加工によって細い半田合金線の製造が可能であることが示され、従来脆く塑性加工性に乏しい無鉛半田材も組織制御により、その組織の整合性から機械的性質及び塑性加工性を格段と向上させることが可能であることが明らかとなった。さらに、無鉛半田合金のように構成金属、相の比重差凝固過程中に成分偏析を起こしやすいような合金系においても、OCCプロセスは成分偏析の無い均質な鋳塊を作製できることも明らかとなった。 以上のことから、従来のインゴット鋳造法や連続鋳造法で得られた鋳塊を素材として圧延、線引き、押出し等の塑性加工では細線製造が困難であった低融点の無鉛半田材においても、OCCプロセスによる製造は有益な方法であると結論付けられる。
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