研究課題/領域番号 |
11694201
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中坪 文明 京都大学, 農学研究科, 教授 (10027170)
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研究分担者 |
杉浦 明 京都大学, 農学研究科, 教授 (00026379)
上高原 浩 京都大学, 農学研究科, 助手 (10293911)
高野 俊幸 京都大学, 農学研究科, 助教授 (50335303)
野渕 正 (野淵 正) 京都大学, 農学研究科, 教授 (50026499)
渡辺 弘之 京都大学, 農学研究科, 教授 (90026633)
湊 和也 京都府立大学, 農学部, 教授 (10026601)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
19,110千円 (直接経費: 17,400千円、間接経費: 1,710千円)
2001年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | タイ国 / 稀少有用林産物資源 / 32科95種 / 抗マラリア / 抗Helicobacter pylori活性 / 樹皮タンニン / 熱帯産レジン / 恒久的熱帯林 / 稀少価値有用熱帯林産物 / 中央タイ、ミヤンマー国境付近 / Morinda属 / Dalbergia属 / Acacia属 / Terminalia属 / Ventilago属 / Picrasma属 / 稀少有用林産資源 / ラオス・カンボジア国境付近 / 南タイ / 抗Hericobactor pylori活性 / 抗真菌活性 / 熱帯植物タンニン / タイ国産樹種 / 効用 / 生理活性 / Terminalia / Aquilaria / Calophyllum / Lagerstroemia / Dipterocarpus |
研究概要 |
本研究は、平成11年から平成13年の3年間,7回に渡りタイ国を訪問し、タイ国側の共同研究者とともに、主として隣接国との国境付近の8つの地域を探索し、その地域の市場で売買されている有用林産物(木菜、果樹、嗜好林差物、樹皮、薬用植物など)とその利用についての情報を得、また森林に分け入り稀少有用林産物資源の探索と資料の採取を行った。得られた成果を以下に記す。 1)3年間で32科5種の植物を探索した。主な植物は、キョウチクトウ科、シクンシ科、トウダイグサ科、マメ科、オトギリソウ科、ミソハギ科、アカネ科であり、抗バクテリア活性、タンニンとレジン、染料、抗炎症性、抗糖尿病活性、嗜好品、染料、抗マラリアとして利用されていることが判明した。 2)探索した32科、95種の植物について、既往の研究をChemical Abstract (Scifinder システムによる)で探索した。探索した95種のうち70種の植物が、すでに研究対象となっており、抽出成分と生理活性などが報告されていることが判明したが、残り20種については未だ研究されてはいなく、今後貴重な研究対象となると予想される。 3)本研究では主に抗マラリア活性を持つとされた、アカネ科の抽出成分について化合物の単離と構造決定および生理活性試験を行ったが、興味深いことに新たな生物活性である抗Helicobacter pylori活性が見出された。 4)樹皮タンニンの構造は温帯産とは異なる基本構造をもつ樹皮タンニンを持つ植物が見出され、その構造-機能は興味深いことが見出された。 5)熱帯産レジンの採取植物および利用は極めて多様性であることが判明した。 6)以上をまとめ報告書を作成した。 以上、タイ国内でに極めて多くの希少有用林産物が利用されていることが判明したが、未研究の多くの植物も見出され、この点の究明が重要であること、また、今後、このような探索研究はタイ国のみに限らず、関係各国の協力の基、インドシナ全域、東南アジア全域そしてアフリカ、南米に拡張し、地球レベルでの総括的な研究に発展させることが、恒久的熱帯林と地球環境保全には緊要であると判断される。
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