研究課題/領域番号 |
11694208
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 祐児 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (40153770)
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研究分担者 |
星野 大 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (70304053)
河田 康志 鳥取大学, 工学部, 教授 (40177697)
桑田 一夫 岐阜大学, 医学部, 助教授 (00170142)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 蛋白質 / フォールディング反応 / 核磁気共鳴 / α-β転移 / βラクトグロブリン / β2ミクログロブリン / 安定同位体標識蛋白質 / メタノール資化酵母 / 変性 |
研究概要 |
α→β転移反応は、フォールディングの生物学的意義を理解する上で重要な現象である。ウシβラクトグロブリンを用いてα→β転移反応の分子機構を解析した。近年、問題となっているアミロイド線維の形成にもα→β転移反応の関与することが示唆されている。透析アミロイドーシスの原因蛋白質であるβ2ミクログロブリンを用いてそのの構造安定性とアミロイド線維との関係を研究した。 1.βラクトグロブリンのフォールディング反応 : ウシβラクトグロブリンはフォールディング反応の途中で、αヘリックスからβシートへの構造転移を示す。βラクトグロブリンのフォールディング反応を、異種核NMR、高速混合を中心とした手法によって解析した。その結果、反応開始後、数ミリ秒で形成されるフォールディング中間体においては、天然構造に存在するβシートの一部と共に非天然のαヘリックスが形成されていることを、アミノ酸残基レベルで明らかにした。α→β転移がアミノ酸レベルで明らかになったはじめての例である 2.β2ミクログロブリンのアミロイド線維 : ヒトβ2ミクログロブリンのメタノール資化酵母を用いた大量発現系を構築した。これを用いて15N,13C安定同位体で標識したβ2ミクログロブリンを発現し、多次元異核種NMR解析を開始した。同蛋白質がアミロイド線維の中でどのような構造をとっているかを明らかにすることを目標とする。また、同蛋白質のジスルフィド結合を還元したものの構造安定性を解析した。ジスルフィド結合がアミロイド線維の形成にも重要であることを明らかにした。 3.全反射蛍光顕微鏡観察 : 全反射蛍光顕微鏡を用いて、β2ミクログロブリンのアミロイド線維を単一分子レベルで解析した。アミロイド線維は蛍光色素チオフラビンTと特異的に結合する。チオフラビンTの蛍光を用いることによってアミロイド線維を単一分子観測できることを示した。
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