研究課題/領域番号 |
11694223
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
日高 道雄 琉球大学, 理学部, 教授 (00128498)
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研究分担者 |
酒井 一彦 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教授 (50153838)
廣瀬 裕一 琉球大学, 理学部, 助教授 (30241772)
土屋 誠 琉球大学, 理学部, 教授 (40108460)
中島 裕美子 琉球大学, 遺伝子実験センター, 助手 (70244340)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | サンゴ / サンゴ礁 / 褐虫藻 / 共生 / プロクロロン / マリナー / サンゴガニ / ホヤ / rRNA / ITS / 初期発生 |
研究概要 |
本研究では、サンゴ礁域の無脊椎動物と単細胞藻類の共生系の樹立機構や多様性、共生に適応した形態的特徴に関する研究を中心課題とし、さらにサンゴとサンゴガニ類の共生、サンゴの繁殖戦略の研究を行った。 褐虫藻を親から受け継ぐサンゴを用いて、卵母細胞が親ポリプより褐虫藻を受け継ぐ時期、機構を明らかにした。また褐虫藻が発生の過程で胃層細胞に限定される時期と機構に着目して、発生過程を記載した。 サンゴに共生する褐虫藻の系統を、褐虫藻の獲得様式(垂直伝播と水平伝播)に着目して解析した。垂直感染により親から褐虫藻を獲得するサンゴにおいても、褐虫藻が地域特異性を示す場合もあり、新たに褐虫藻を外界から獲得する可能性が示唆された。 プロクロロンをもつ群体ホヤの幼生は、共生藻を受け継ぐために特別な器官を持つことから、共生藻に対する高い依存性が示された。一方、共生藻は宿主組織の外側に分布し、共生藻が宿主に与える利益が養分では無い可能性が示唆された。 沖縄産のサンゴ数種から、琉球列島の陸生昆虫から単離した配列とほぼ同じ配列の活性型転移因子マリナーがみつかった。一方ハワイと沖縄のサンゴでは、同じマリナーに見つからなかった。限定された地域における陸生と水生生物種間での転移因子の伝搬が示唆された。 ココナツ島周辺のハナヤサイサンゴ群体にはサンゴガニ類が生息していなかったが、室内実験ではサンゴガニ類はこの水域のハナヤサイサンゴを拒否しなかった。この水域への幼生供給がないという可能性や他の生物との種間関係により排除されている可能性が示唆される。 ハワイで雌雄同体のイボコモンサンゴを材料に、同一クローンの群体密度がサンゴの性配分に及ぼす影響を解析した。群体サイズと性配分の関係を、個体が同一クローンであると仮定することで説明できる結果を得た。
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