研究課題/領域番号 |
11694246
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
五十嵐 一衛 千葉大学, 薬学部, 教授 (60089597)
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研究分担者 |
白幡 晶 城西大学, 薬学部, 助教授 (50150107)
柏木 敬子 千葉大学, 薬学部, 助手 (80169424)
柿沼 喜己 千葉大学, 薬学部, 助教授 (80134394)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ポリアミン / スペルミン / NMDA受容体 / 調節領域 / アミノグリコシド / 難聴 / チャネルブロッカー / アントラキノン誘導体 / イフェンプロジル |
研究概要 |
1.神経の可塑性に関与するNMDA受容体は、ポリアミン、特にスペルミンにより、脱分極時の促進、過分極時の阻害(チャネルブロック)と二面的に調節されている。私達はこれまでに、スペルミンによる促進と阻害に関与するNMDA受容体上のアミノ酸残基の同定を、既にポリアミン結合部位が同定されているポリアミン輸送系を構成するポリアミン結合蛋白質とのホモロジー検索に基づき作製した一アミノ酸置換変異NMDA受容体の活性測定により試みてきた。その結果、活性促進に関与するスペルミンの結合部位はNMDA受容体上のアゴニスト結合領域(S-domain)のN末端側に位置しており、調節領域(R-domain)と命名した。その調節領域から成るペプチドを大腸菌で大量発現させ精製後、スペルミン結合能を測定したところ、弱いながらも結合能が認められた。NMDA受容体はNR1とNR2から成るテトラマーであるため、NR1の調節領域のみではスペルミンの結合が弱いことが考えられるので、今後はNR2の調節領域も精製し、両者の調節領域の複合体に対するスペルミンの結合能を検討する予定である。 2.ストレプトマイシンをはじめとするアミノグリコシド系抗生物質は、難聴を起こす副作用のため使用が限局されている。私達は一アミノ酸置換変異NMDA受容体に対するアミノグリコシド系抗生物質の効果を測定し、アミノグリコシド系抗生物質がNMDA受容体上の活性促進に関与するスペルミン結合部位に結合し、NMDA受容体活性を促進していることを明らかにした。 3.アントラキノンのポリアミン誘導体が調節領域には結合せず、選択的チャネルブロッカーとして機能することを明らかにした。
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