研究課題/領域番号 |
11694255
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中田 力 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50281720)
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研究分担者 |
鈴木 清隆 新潟大学, 脳研究所, 助手 (40303169)
松沢 等 新潟大学, 脳研究所, 助手 (70303170)
藤井 幸彦 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (40283014)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 機能的磁気共鳴画像法 / 多重言語 / 言語機能 / dyslexia |
研究概要 |
言語機能処理の脳局在は最初に習得した言語によって著しく影響を受ける。これは、自己形成の法則に従ってその統合を行う、脳の基本要素の一つと考えられている。本国際研究計画は本研究代表者が、機能的磁気共鳴画像法を用いて示したこの成果を背景に、計画された国際共同研究である。更に詳細な多重言語(日本語・英語)の処理過程を解明し、ヒトがヒトたる証の一つである言語機能の謎を統合的に解明することを目的とし、母国語を英語とする米国人と母国語を日本語とする日本人とを対照に脳賦活の詳細解析を行っている。現在まで、漢字に代表されるsemantic symbolのdecodingを必要とする言語では左半球のinferior temporal sulcusの後部が特異的に使われ、alphabetに代表されるsyllableによるsymbolic combinationを必要とする言語では両側のlingual gyrusが特異的に用いられることが判明した。すべての言語に共通なsymbolic decoding部位は左半球のfusiform gyrusであった。加えて、文字symbolそのものの解読に加えて文字symbolの位置情報による解読が必要な場合には(音符、手話)右半球のtransverse occipital sulcusが重要な働きをもつ。聴覚障害の被験者を対照とした検索では、物理量としての「音」の存在が、「言語ネッワーク」の使用に必須であり、物理量としての音から完全に切り離された個の読字機能は「非言語記号解読ネットワーク」の使用にいたることも判明した。これらの機能局在には民族的なbackgroundが影響を与えないことも判明している。本研究計画の後半では、当初の日本語対英語の研究計画に加え、中国語、韓国語のプロジェクトを付加した。前者は漢字のみの例として、後者はアルファベットに準じる例として重要なデータを提供している。
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