研究課題/領域番号 |
11694271
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永田 和宏 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50127114)
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研究分担者 |
細川 暢子 京都大学, 再生医科学研究所, 助手 (00263153)
平芳 一法 京都大学, 再生医科学研究所, 講師 (80199108)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | HSP47 / コラーゲン / semi-permeabilized cell / ノックアウトマウス / 分子シャペロン / 結晶解析 |
研究概要 |
マンチェスター大学のBulleid博士は、semi-permeabilized cellを用い、in vitroでのコラーゲンの生合成過程におけるHSP47の機能を解析し、HSP47がコラーゲン合成の初期過程特に三重鎖の形成に分子シャペロンとして関わっていることを示した。本年は博士を京都大学に招き、セミナーを催すとともに、データの交換を行った。我々の研究室では、HSP47ノックアウトマウスを作成し、in vivoにおけるHSP47の機能解析を行った。ノックアウトマウス及びそのマウスから作成した線維芽細胞を用いた実験から、HSP47がすべてのコラーゲンの正常な分子の形成に必須であること、またその働きは、いわゆる酵素としてではなく分子シャペロンとして働いていることを明らかにした。Bulleid博士のin vitroでの解析、我々のin vivoでの解析共に、同じ結果を示し、HSP47が生体内で細胞を形作るために最も重要な分子であるコラーゲンの合成に必須の分子シャペロンであることを明らかにした。HSP47は、特異的分子に対して、明確な機能を持つ事が明らかになった最初の分子シャペロンである。 HSP47の機能を明らかにする一助として、結晶構造解析を計画し、研究を進めてきた。種々の条件の組み合わせにより、結晶化を試みてきたが、現時点で未だ成功していない、今後さらに、コラーゲン様分子との共結晶化など、新たな方法の導入により、結晶化をはかり、構造を明らかにしていきたいと考えている。 この二年間の国際共同研究を通して、HSP47の機能解析という大きな初期の目標を達成する事ができた。今後はさらにこの共同研究体制を押し進め、HSP47の分子シャペロンとしての詳細な作用メカニズムを明らかにしていきたいと考えている。
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