研究課題/領域番号 |
11694289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福井 宣規 (2001) 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60243961)
笹月 健彦 (1999-2000) 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)
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研究分担者 |
橋本 修 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (50289427)
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60274528)
笹月 健彦 国立国際医療センター, 研究所, 所長 (50014121)
白澤 専二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253535)
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60243961)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 主要組織適合抗原 / T細胞受容体 / 抗原ペプチド / 正と負の選択 / 自己免疫 / 胸腺内T細胞分化 / 正の選択 / MHC / TCR / T細胞レパートリー / 単一MHC / ペプチド複合体 / CDR3 |
研究概要 |
免疫応答は、生体にとって感染に対する必須の防御機構であり、それはT細胞受容体(TCR)が自己の主要組織適合抗原(MHC)に結合した病原体由来の抗原ペプチドを認識することにより惹起される。病原体の高度な多様性に対応すべく、TCR遺伝子は遺伝子の再構成及びat randomな塩基の挿入、欠失により理論上10^<16>を越える多様性を獲得することが可能である。しかしながら、実際には、末梢で免疫応答に寄与するTCRは・自己抗原ペプチドに反応しない(免疫寛容)、および外来抗原ペプチドを自己MHCに結合した形でのみ認識する(MHC拘束)という特徴を有し高度に選択されている。これは、主に胸腺内T細胞分化過程において、TCR-MHC-自己抗原ペプチド相互作用の結果もたらされる正と負の選択を介してなされる。 未熟胸腺細胞に'生'と'死'という相反する運命を課す分子機構は免疫学の最大の疑問であった。特に、正の選択における自己抗原ペプチドの関与に関しては多くの仮説が提唱されてきた。しかしながら、MHCには数千の自己抗原ペプチドが結合しているため、分子レベルでの解析は困難であった。この問題を克服するために、我々は、1種類の抗原ペプチドのみを結合したMHCを発現する遺伝子改変マウスを作製することで、1)同じMHC/自己抗原ペプチド複合体が胸腺での発現量に応じて正の選択のリガンドにも負の選択のリガンドにもなり得ること、及び2)正の選択においても特異的なTCR-ペプチド相互作用が関与し得るが、その際3)TCRと直接相互作用を持つアミノ酸残基の側鎖の大きさや荷電の有無が、選択されるT細胞レパートリーの多様性に影響することを明らかにすると共に、4)この複合体の胸腺での発現が著しく低い場合、不完全な負の選択の結果、全身性の自己反応性が惹起され、その結果臓器特異的自己免疫疾患が起こることを示した。
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