研究課題/領域番号 |
11694308
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
松田 道生 (松田 道夫) 自治医科大学, 医学部, 教授 (50048980)
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研究分担者 |
三室 淳 自治医科大学, 医学部, 講師 (10221607)
諏合 輝子 自治医科大学, 医学部, 講師 (60183844)
坂田 洋一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (40129028)
窓岩 清治 自治医科大学, 医学部, 講師 (70296119)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | フィブリノゲン / 遺伝性フィブリノゲン / 出血傾向 / フィブリノゲンの構造 / 余剰糖鎖 / フィブリン網 / フィブリン超微細構造 / 遺伝子解析 / 余剩糖鎖 / 遺伝性異常フィブリノゲン / フィブリノゲン異常症 / 血栓性素因 / 糖付加構造 / 電顕学的分析 / フィブリンの超微細構造 / 停止コドンの消失 |
研究概要 |
1.Fibrinogen(Fbg)の機能障害に関与する余剰糖鎖の分子機作:点変異によりAsn-X-Thr/Ser型の糖付加構造を生じ、二股アンテナ様構造の余剰糖鎖が付加されたFbg AsahiとFbg Limaについて、フィブリンの超微細構造を電子顕微鏡下に観察し、余剰糖鎖の関わる機作を考察した。Fbg AsahiではγMet310→Thr置換がD:D結合を阻害するほか、余剰糖鎖がγ鎖間の架橋形成およびE:D結合に直接干渉することが想定され、実際、酵素処理して糖鎖を除去すると、フィブリンの超微細構造は同様に処理した正常フィブリンに近くなることが透過電顕で確認された。点変異、および酵素処理によるAsn→Asp転換のためにD:D結合障害は残るが、この結合は弱いため、本異常分子の機能障害のは、主として余剰糖鎖によるγ鎖の架橋形成とE:D結合の直接的な干渉に帰せられる。 2.Bβ鎖に12アミノ酸残基の延長を持つFbg Osaka VIの構造-機能関係の解析:二度の分娩に際して多量出血(2-3リットル)をした36歳の女性に由来する異常分子で、遺伝子並びにタンパク分子の解析から、FbgのBβ鎖遺伝子の停止コドン(TAG)がLysのコドン(AAG)に転換され、その後の36塩基対に対応する12アミノ酸残基の延長があるものである。興味あることは、新しいC末第2位のCys残基間でS-S結合を形成していることで、この結果、両端あるいは一側端で結合したFbg-ダイマーがが透過電顕により確認された。フィブリン原線維にこのようなダイマーが取り込まれると分岐が誘導され、網目構造が繊細で且つ脆弱なフィブリン塊が形成され、出血に結びついたものと考えられた。
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