研究課題/領域番号 |
11694311
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡田 保典 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00115221)
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研究分担者 |
池田 栄二 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30232177)
上田 善道 金沢医科大学, 助教授 (50271375)
善岡 克次 (喜岡 克次) 金沢大学, がん研究所, 教授 (60200937)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,560千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 1,260千円)
2001年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1999年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | マトリックスメタロプロテアーゼ / 膜型MMP / 遺伝子発現 / 遺伝子改変マウス / 動脈硬化 / 遺伝子発見 / HMG / 浸潤・転移 / 遺伝子欠損マウス |
研究概要 |
本研究課題で得られた主な研究成果は、以下の4点である。 (1).ヒト甲状腺癌、口腔癌における膜型マトリックスメタロプロテアーゼ(MT1-MMP)発現と潜在型MMP-2活性化を検討した結果、潜在型MMP-2活性化率とリンパ節転移が正の相関を示し、その活性化にMT1-MMP発現が関与することが示された。MT1-MMPは、in situ hybridizationと免疫組織染色により癌細胞とそれに近接した間質細胞に局在し、in situ zymographyにより癌細胞巣にゼラチン分解活性が証明された。ヒトグリオーマの髄膜播種陽性群では、陰性群に比較して、MT1-MMP発現と潜在型MMP-2活性化率の有意な上昇があり、インヒビターであるTIMP-2低下が髄膜播種の決定因子として作用していた。グリオーマでのHMGI-C発班を検討中であり、MT1-MMP発現との関連をさらに解析している。また、慢性関節リウマチ滑膜組織においても、潜在型MMP-2活性化にMT1-MMPが直接的に関わることを証明した。 (2).MT1-MMPタンパクの産生を高感度で検出できるイムノアッセイを開発し、頭頚部癌組織では非癌部より産生が高いことを示すとともに、肺癌ではリンパ節転移陽性群が陰性群に比較して有意に高いことを証明した。 (3).マクロファージで発現するMMP-1遺伝f導入マウスをApoEノックアウトマウスと交配し、高脂肪食負荷による動脈硬化巣の変化を観察した結果、MMP-1遺伝子発現は粥状硬化症を軽減した。 (4).マウス組織ではMT1-MMPとHMGI-Cに明らかな共発現はみられなかった。また、正常マウスとHMGI-C遺伝子欠損マウスにおける2ステップ化学発癌実験では、皮膚腫瘍部でのMT1MMPとHMGI-Cの発現に十分な関係が示されなかった。
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