研究課題/領域番号 |
11694329
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
吉村 昭彦 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (90182815)
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研究分担者 |
甲斐 久史 久留米大学, 医学部, 助手 (60281531)
箕口 滋 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (60322757)
脇岡 徹 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (40330873)
JAMES Ihle St, Jude Children's Hospital, 部長
松本 哲 久留米大学, 分子生命科学研究所, 日本学術振興会特別研究員(PD)
IHLE James St.Jude Children's Hospital Director of Biochemistry
安川 秀雄 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (60289361)
大坪 素秋 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10211799)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2000年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | サイトカイン / JAK / STAT / インターフェロン / エリスロポエチン / 胎児造血 / c-Cbl / kinase inhibitor |
研究概要 |
サイトカインは受容体の細胞内ドメインに会合するJAKチロシンキナーゼを介して細胞内にシグナルを伝える。STATはそのシグナルを核へ伝える重要な転写因子のひとつである。一方サイトカインシグナルを負に調節するメカニズムやサイトカイン間のクロストークの分子レベルでの解明も進んできている。われわれはSTAT5の負のフィードバック調節因子であるCIS1,JAKキナーゼの阻害因子であるJABをクローニング、さらにこれらを含むCISファミリーの存在を明らかにした。これらの多くはサイトカイン誘導遺伝子でありSH2ドメインを有する。CISファミリー遺伝子の生理機能を明かにするためにアメリカのIhle博士との共同研究によってノックアウトマウスを作成し、以下の点を明かにした。 1.JABノックアウトマウスはIFNγ-/-マウスとのかけあわせによって症状が全く見られなくなった。しかしそればかりでなくRag2-/-マウスとのかけあわせによっても症状は消失した。したがってJAB-/-による個体の死はT細胞とインターフェロンγに依存することが示された。しかしCD28-/-との掛け合わせでは部分的にしかレスキューされなかった。このことはT細胞以外の細胞の活性化が病変に関与することを示唆している。 2.CIS3-/-ノックアウトは胎性致死であり、12.5-15日胚では全身での出血が見られた。また特に肝臓では構造が崩れており有核の胎児型赤血球で充満していた。胎児肝細胞をEPO存在下で培養すると野生型マウスにくらべてはるかに大きなBFU-E(前期赤芽球前駆細胞)コロニーが形成された。したがってCIS3は胎児造血幹細胞においてEPO/JAK2シグナルを負に調節する因子であることが示された。 3.Yale大学のBalon博士との共同研究によって多くのチロシンキナーゼを負に制御するc-cblのメカニズムとして、c-cblがRINGフィンガードメインを介してユビキチン化酵素E2と会合することを見い出した。試験管内ユビキチン化反応の系を構築した。
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