研究課題/領域番号 |
11694330
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
目加田 英輔 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (20135742)
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研究分担者 |
馬田 敏幸 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (30213482)
宮戸 健二 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60324844)
岩本 亮 大阪大学, 微生物病研究所, 講師 (10213323)
常岡 誠 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助教授 (50197745)
小戝 健一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (90258418)
山田 源 熊本大学, 動物資源開発センター, 教授 (80174712)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | LPA / HB-EGF / トランスアクチベーション / G蛋白共役型リセプター / メタロプロテアーゼ / メタロプロデアーゼ / エクトドメインシェディング / リゾフォスファチジン酸 / プロテインキナーゼC / MAPキナーゼキナーゼ |
研究概要 |
細胞膜蛋白質の多くは細胞表面でプロテアーゼによる切断を受けて細胞外部分が培地中に遊離される。近年その生理的、病理的重要性が認識されるに及び、注目を集めるようになってきている。EGF様ドメインを持つ膜結合型細胞増殖因子であるHB-EGFも、膜結合型分子として合成された後、細胞表面でプロテアーゼによって切られて分泌型に転換する。HB-EGFの場合、膜型と分泌型ではその生物活性が異なり、細胞は膜結合型と分泌型を使い分けながら、細胞運動、細胞増殖、分化を制御しているものと思われる。本研究は、細胞増殖因子HB-EGFの膜型から分泌型への転換機構とこれに関わる分子を解析することで、膜結合型因子の生理的、病理的役割を明らかにしようとするものがある。サル腎由来Vero細胞に膜型HB-EGFを過剰発現させた細胞を用いて、血清中に含まれるLPAがHB-EGFのエクトドメインシェディングを強く誘導すること、LPA刺激はRas-Raf-MEK経路と低分子量G蛋白質Raclが関与する新しい経路で細胞内に伝えられること、を明らかにした。この経路は、LPAに限らずG蛋白共役型リセプターを介してEGFリセプターが活性化される「トランスアクチベーション」で使われている重要な経路であることも判明した。また、この経路は、すでに明らかにしているPKC-δと膜結合型メタロプロテアーゼMDC9が関係する経路とは独立していること、すなわち細胞にはエクトドメインシェディングのために、少なくとも二つの独立した経路が存在することが明かとなった。また、LPA刺激がRas-Raf-MEK経路を介して伝えられることから、トランスアクチベーションにおいて、Ras-Raf-MEK経路とHB-EGFのエクトドメインシェディング機構は、EGFリセプター刺激のポジティブフィードバック機構を構成していることが示唆された。
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