研究課題/領域番号 |
11695009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西谷 正 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (20037005)
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研究分担者 |
中橋 孝博 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (20108723)
宮本 一夫 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (60174207)
金宰 賢 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 助手 (70284560)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,560千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 660千円)
2001年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 東北アジア / 先史文化 / 比較考古学 / 農耕文化 / 新石器時代 / 形質人類学 / 墓制 / 青銅器時代 |
研究概要 |
もともと本研究は、九州大学と姉妹関係にある中国・吉林大学の研究者との共同研究を目ざしたものである。吉林大学は、中国における拠点大学として、東北地方における調査・研究において、数多くの優れた業績を上げてきた。ことに最近では、辺疆考古学研究センターが設置され、東北地方において、先史時代から歴史時代まで、重要遺跡を発掘調査している。そこで、私たち九州大学の研究者は、発掘現場や遺跡、発掘異物が保管されている大学・博物館において、調査・研究の成果をつぶさに調査した。その中からいくつかの問題点ならびに共通課題を模索、検討した。まず第一に、新石器時代に関しては、環濠集落という遺跡と鞍形磨臼という遺物を取り上げて分析した。その結果、日本の弥生時代に特徴的な集落形態としての環濠集落が内蒙古自治区で少なからず存在していることが分かり、弥生時代の環濠集落の形成過程を考えるうえで、非常に重要であることを認識した。中国の新石器時代には、生業として、農業の発達が認められるが、生産用具のアイテムの一つに調理用の鞍形磨臼が知られる。今回の研究において、鞍形磨臼が内蒙古自治区から東北にかけて濃密に分布していることが明らかになり、その影響が挑戦の新石器文化や、さらに、日本の縄文文化にまで及んでいることがわかった。続く青銅器時代については、青銅製短剣を問題にした。中国の東北地方では、遼寧省を中心に、いわゆる遼寧式銅剣が分布しているが、本研究を通じて、内蒙古地方から朝鮮・日本に及ぶ青銅製短剣の成立と展開に関して、実証的研究を深めることが出来た。なお、本研究の特色は、形質人類学との学際研究でもあるが、本研究によって、東北アジアにおける出土人骨資料の収集と、基礎資料の作成を行うことができた。
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