研究課題/領域番号 |
11695014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
市原 靖久 (2000-2001) 関西大学, 法学部, 教授 (60140240)
朝治 啓三 (1999) 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
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研究分担者 |
朝治 啓三 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
藪田 貫 関西大学, 文学部, 教授 (80027987)
芝井 敬司 関西大学, 文学部, 教授 (00144311)
市原 靖久 関西大学, 法学部, 教授 (60140240)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 日本 / ベルギー / 近代化 / 国際環境 / 大国と小国 / 国民国家 / 岩倉使節団 / 歴史認識 / 異文化理解 / 維新政府 / 御雇い外国人 / 小国主義 |
研究概要 |
1830年に独立し、近代国民国家としてヨーロッパ大陸に登場したベルギー、1868年の明治維新以後、相次ぐ改革によって西欧列強の仲間入りを目指した日本を「近代化と国際環境」という枠組みで比較・検討した。日本側4名、ベルギー側3名による国際的研究である点を生かし、研究方法はおもに相互に両国を訪問し、関係資料を調査し、あわせてその成果を持ちよって議論するという形態をとった。3年間の研究活動の成果は、以下の通りである。 1 岩倉使節団とベルギー 日本から藪田・芝井両教授、ベルギー側からアリアン、ファンデバールの両氏が担当し、アリアン研究員が使節団派遣実現に至る経緯を検証し、ファンデバール教授がベルギー側資料をもとに使節団に対するベルギー側の動向を明らかにした。一方、藪田教授は久米邦武の『米欧回覧実記』と周布公平『白耳義国志』の関連を通じて少国主義の存在を論じ、芝井教授は『米欧回覧実記』の炭鉄論に注目し、産業面から位置付けた。 2 日本とベルギーの近代法体系の比較 市原教授とデミトリ助教授が、ベルギー憲法が大日本国憲法制定に与えた影響について双方向から研究した。その結果、憲法構想過程ではベルギー憲法が重大な影響力をもっていたが、のちにそれがプロシアに取って代わられたことをそれぞれ明らかにした。 3 日本とベルギーの近代史学 近代国家はまた、それにふさわしい自己認識を歴史学としてもつが、その点をのちに東大国史科教授となる久米邦武と大著『ベルギー史』を著したアンリ・ピレンヌの活動を通じて検討したのが朝治教授の研究成果である。 幸いにも研究チームの相互協力、とくに優秀なベルギー側研究者に恵まれた結果、当初予期した成果は十分に果たされたといえるだろう。
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