研究課題/領域番号 |
11695030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山脇 幸一 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90135301)
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研究分担者 |
上原 正三 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20168652)
北門 新作 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20027345)
三田 一郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60242806)
原田 正康 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40311716)
菊川 芳夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20252421)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 強結合ゲージ理論 / 対称性の力学的破れ / カイラル対称性の回復 / 非摂動解 / トップクォーク凝縮 / シュウィンガー・ダイソン方程式 / DLCQ / 隠れた局所対称性 / 複合ヒグス / 双対性 / 大フレーヴァーQCD |
研究概要 |
研究計画に沿って以下の研究成果を挙げた。 (1)トップクォーク凝縮の最新版として登場した余次元の標準模型のゲージ相互作用によるトップクォーク凝縮の可能性を検討し、理論が紫外固定点をもっており強結合になる度合いが制限されることを発見した。シュウィンガー・ダイソン方程式で考察した結果、標準模型のゲージ相互作用は必ずしもトップクォーク凝縮を引き起こすほど強くないことが判明した。さらに余次元のゲージ理論の相構造の一般的解明を行い新しいタイプの相が存在することを発見した。 (2)一方有限密度系のカラー超伝導の解析をシュウィンガー・ダイソン方程式で行った。 (3)「隠れた局所対称性」に基づく有効場の理論では、特に大きなフレーバ数のQCDにおいてカイラル相転移が有効理論でも起こりうることを示し非超対称なQCDの場合のサイバーグの双対性を指摘した。さらに有効場の理論のパラメータをQCDから決める方法(ウィルソンマッチング)を提唱し、実験と驚くべき一致を示した。これを大きなフレーバー数のQCDに適応し、そこでのカイラル相転移が、ローメソンとパイがカイラルパートナーを組む新しいパターンの相転移(ベクター・マニフェステーション)であることを発見した。ここではベクター・ドミナンスが破れていることも論じた。さらに有限温度・有限密度系へ適応し、RHICやLHCでのクォーク・グルーオンプラズマの解析への大きな足がかりを提供した。 (4)一方光円錐量子化では、益川-山脇(1976)の提唱した離散光円錐量子化(DLCQ)は、現存する唯一の明確に定義された理論形式であり、連続極限でローレンツ不変性が回復するとの期待があったが、我々は非物理的なメジャーゼロの領域ではあるがローレンツ不変性が回復しないことを指摘した。
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