研究課題/領域番号 |
11695090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
宮下 和久 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50124889)
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研究分担者 |
山本 博一 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (30316088)
宮井 信行 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (40295811)
森岡 郁晴 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (70264877)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | タイ / 健康高齢者 / ライフスタイル / 最高可聴閾 / 加速度脈波 / 生理的年齢 / 正常加齢曲線 |
研究概要 |
誰もが望む「健やかに老いて、生きがいを持った健康な生活」を実現するために、発展途上にあるタイ王国の健康高齢者のライフスタイルを調査し、各人の生理的年齢を感覚機能面(最高可聴閾)、循環機能面(加速度脈波)で評価すると共に、アンケート調査においてどのような生活習慣をおくってきたかを調査し、生理的年齢と生活習慣との関係を調べた。 高年齢の女性で肥満者の割合が高く、また血液検査ではコレステロール、中性脂肪が高いものが多かった。生活習慣に関しては、食事のバランスを考えている割合は、現在の方が過去に比べ改善する傾向が認められ、飲酒、喫煙については、男性、若年者の方が多く、喫煙は過去より現在の方が減少していた。最高可聴閾は、男女とも加齢とともに低下し、男女を比較すると、およそ50歳までは男女ともほぼ同様の加齢変化を示すが、それ以降は女性の方が緩やかな低下を示した。加速度脈波も加齢に伴って徐々に低下していたが、男性の方が高値であった。生活習慣と生理的年齢の関係をみると頭部外傷の既往や爆発物取扱いを行ったことのあるもの、あるいは中耳炎や耳鳴りの既往のあるものは、最高可聴閾が低値である、すなわち感覚機能の生理的年齢が若い傾向がみられた。男性では、喫煙しているものは加速度脈波の指標が低く、循環機能の生理的年齢が高いことが分かった。高齢者において、女性で脈波係数が低いものすなわち感覚機能の生理的年齢が高いものに最大血圧の高いものが多いことが分かった。 本格的な高齢化社会が到来し、ただ長生きするだけでなく健やかに老いていくためには、暦年齢よりもいわゆる生理的年齢の評価が重要になって来ている。そのための具体的指標として、最高可聴閾や加速度脈波などによる生理的年齢を指標とした生活習慣の評価が重要であり、それらを具体的に健康教育に組み込んでいく必要があろう。
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