研究課題/領域番号 |
11710040
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験系心理学
|
研究機関 | 静岡理工科大学 |
研究代表者 |
竹本 篤史 静岡理工科大学, 理工学部, 講師 (20263056)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 視覚 / 形態知覚 / 画像分節化 / 主観的輪郭線 / 2次機構 |
研究概要 |
平成12年度の計画は、1)主観的輪郭/面知覚過程のタイムコース、2)画像分節化に関与する処理過程間の関係性、3)トップダウン処理による下位機構の状態変化、のそれぞれを精神物理学的実験によって検討すること、及び、画像分節化過程のダイナミクスを神経回路モデルを構築しシミュレーションによって検討することであった。実験では、pacman形状の図形を用いたmissing elements検出課題で、単一物体に統合される場合とされない場合の要素刺激のvisual persistenceを測定した。その結果、統合の有無に関係なく、visual persistenceは他の課題を用いた先行研究よりも大幅に短い(Takemoto & Ejima,1997など)ことがわかった。本実験の課題では、主観的輪郭そのものに注意を向ける必要がないこと、物体の数が通常の実験より多いことなどが、原因として考えられ、注意、トップダウン処理の主観的輪郭形成過程への影響を示すものと解釈できた。また、複合成分のキャリアをもつガボアパッチ刺激を用いたパス検出課題の実験を2種類行い(コントラストをパラメータとする複合波加算実験及びプラッド要素のパス検出実験)、統合のプリミティブはエッジという特徴なのか、V1ニューロン相当の2Dフィルター出力なのかを検討した。結果はいずれも後者を支持するものと解釈できた。さらに、1次機構と2次機構の基本特性を実装したシミュレータを作成し、単一スケールの刺激画像での実験データとの比較を行った。自然画像に近いものに対するシミュレータ出力を実験結果と比較検討する段階に現在入るところである。
|