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抑うつ感情抑制にかかわる要因としての自己複雑性と自己呈示行動の検討

研究課題

研究課題/領域番号 11710050
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関常磐大学

研究代表者

宮本 聡介  常磐大学, 人間科学部, 専任講師 (60292504)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード抑うつ / 自己複雑性 / 自己呈示 / 自己
研究概要

抑うつ感情の緩衝材として,自己複雑性(self complexity)の影響が指摘されている(Liville,1985;Woolfolk et al.,1995).また自己呈示は自己のアイデンティティ確立を促し,精神的に健康な自己概念を形成する一助となることが指摘されている(Tedeschi & Norman,1985).適切な自己アイデンティティの確立が抑うつ感情の低下を促すことも指摘されており(Higgins,1986),自己呈示も抑うつ感情低下の一助となっている可能性がある.本研究の目的は自己呈示行動および自己複雑性が抑うつ感情の抑制とどのようにかかわっているかを明らかにすることである.
被験者95名に対し,自己複雑性質問紙,自己呈示行動質問紙,ベック抑うつインベントリ(Beck et al,1979)を実施した.従属変数はポジティブな側面における自己複雑性(PSC),ネガティブな側面における自己複雑性(NSC),示したい自己イメージ、示したくない自己イメージ,抑うつの5つであった.示したい(示したくない)自己イメージとは,他者の前で示したい(示したくない)自己イメージの強さの程度を表しており,これを自己呈示行動の指標とした.
主な結果は次の通りである.抑うつに影響を及ぼしているのはNSCのみで,他の変数からの有意な偏相関は見られなかった.一方,示したい自己イメージはPSC,NSC双方に影響を及ぼしていた.また,示したい自己イメージと示したくない自己イメージとの間に有意な正の相関が見られた.このことは自己呈示行動→自己複雑性→抑うつというモデルが妥当であることを示している.つまり,日ごろから他者に対してよく自己呈示をする者は,否定的な自己の側面の複雑化がなされず,このことが抑うつ感情を抑制する可能性があることが,本研究から示唆された.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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