研究課題/領域番号 |
11710103
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
樫田 美雄 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10282295)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 障害者 / スポーツ / 障害学 / 障害者水泳 / ライフコース / 競技化 / リハビリテーション / エスノメソドロジー / 車イス / ろう / 盲人卓球 |
研究概要 |
1。身体障害者スポーツを観察し、その競技者をインタビューした。また、1999年以来収集しできた、量的および質的データを順次分析・検討した。成果の一部は2000年の4月に筑波社会学会大会で、6月に関東社会学会大会で、そして、2001年の3月に日本スポーツ社会学会大会で口頭発表された。また、研究代表者(樫田)および研究協力者(金澤貴之、岡田光弘、阿部智恵子ほか)はそれぞれの関心に合わせて、研究のまとめを行った。これらの業績の一部は、徳島大学社会学研究室発行の報告書(樫田美雄編『現代社会の探究』)に掲載されているが、現在投稿中(および投稿準備中)のものも多い。2001年中にはその多くが公開されることとなろう。樫田自身、阿部、岡田と共著で『スポーツ社会学研究』誌に障害者水泳に関する研究を投稿準備中である。 2。主な発見は以下の通り。 (1)理論的には、障害者スポーツの実践者の振るまいをとおして、「障害」が人生を生き抜くに当たっての「資源」として使いうるものであることが発見された(阿部、2001参照)。「障害者」と「非障害者」の区別を、議論の前提とするのではなく、むしろそれぞれが区別されて別のものとされていることが、ある達成された社会的状態なのだ、と主張することの妥当性が確認できた(これを「エスノメソドロジー的『障害』文化論」と呼ぶこともできよう)。上記のような観点にたっての主張を樫田は筑波社会学会大会でのシンポジウム『ろう文化と社会学』でおこなった(金澤ほか2001参照)が、それ自身でまとまった論考はこれから執筆する予定である。 (2)障害者水泳に関するアンケートにおいては、(1)ここ10年程で意識の上でも実体のうえでも「競技化」が進行していること、(2)具体的には、平均値において、練習頻度や一回あたりの練習量が増加していること、(3)にもかかわらずアンケートに答えたスイマーの4割強が練習計画を立てていない状況は改まっていないこと(競技者の2分化)、が確認された。
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