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近代日本における女性を対象とした衛生知識・技術の普及に関する歴史社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11710123
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関園田学園女子大学

研究代表者

山本 起世子  園田学園女子大学, 国際文化学部, 助教授 (50230545)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード近代日本 / 衛生 / 健康 / 女性 / 子ども / 身体 / 歴史社会学
研究概要

本年度においては、第1次世界大戦勃発から太平洋戦争終結までの時期を対象とし、医師や衛生学者などが著わした「衛生」「健康」「家庭医学」に関する啓蒙書や雑誌記事などを収集し、それらがどのような衛生知識・衛生技術を女性に伝達しようとしたのか、また、医療・衛生に関する家族を対象とした社会政策がどのように推進されたのかについて分析した。
第1次世界大戦後には、家庭生活を合理化する運動が活発化したが、合理化のための重要な条件として「衛生」が注目された。この時期には、外界の刺激に抵抗し打ち勝つ身体を持っていることが「健康」であるという健康観が定着した。そして、一家の衛生と健康増進をはかり、家族の体力・気力を養成することを母親の役割と規定し、子どもを身体的、精神的に強く鍛える方法を母親に説く医学的啓蒙書が増加した。遺伝の知識、子どもの年齢に応じた心身発達の状況、栄養の与え方、身体および精神の鍛練、虚弱児童の体質改善の方法などが説かれた。
この背景には、第1次世界大戦勃発以降の衛生行政の転換がある。妊産婦および乳幼児の身体を対象とした政策が推進され、貧困な産婦を収容する産院や貧困妊産婦の助産・看護を行う巡回産婆・看護婦、育児相談所、小児保健所の設置がなされた。1930年代後半には、国民の体位向上を目的として保健上の指導を行う保健所および保健婦の設置が法制化され、保健婦の家庭訪問による保健指導が展開された。この時期には、家庭生活が不健康、不衛生を醸成する根源として予防医学および衛生学の監視にさらされ、家族が、個人の不健康や体位の低下を予防する拠点として位置付けられたのである。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山本起世子: "家族における身体管理に関する歴史社会学的考察-江戸期から明治期を対象として-"園田学園女子大学論文集. 第35号-I. 47-60 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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