研究課題/領域番号 |
11710238
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 清泉女子大学 |
研究代表者 |
佐伯 孝弘 清泉女子大学, 文学部, 助教授 (40255956)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 気質物(かたぎもの) / 南嶺(なんれい) / 隅田川物 / 其磧 / 時代物 / 都鳥妻恋笛 / 丹波太郎物語 / 浮世草子 / 気質者 / 笑話 / 噺本 / 多田南嶺 / 江島其磧 / 『鎌倉諸芸袖日記』 / 『大系図蝦夷噺』 |
研究概要 |
以下の3本の論文に成果をまとめた。 ○「南嶺気質物と笑話」(延広真治編『江戸の文事』)・・・(概要)南嶺気質物が、其磧気質物同様に、モチーフ・話柄の両方において噺本や中国笑話と繋がりの強いことを具体的に論じた。気質物の笑話的性格が改めて確認できたと考える。 ○「隅田川物の中の『都鳥妻恋笛』-其磧時代物小考-」(『仏教大学紀要』平成13年5月号)・・・(概要)『都鳥妻恋笛』が従来指摘されていない上方歌舞伎を含め先行隅田物諸作から多くの趣向を借りながら作られていることを検証し、素材を博捜し小道具や一定の作意に基づいて複雑な筋立てを構成する其磧の手法が、読本と共通する面を持っていることを論じた。 ○「其磧の焦り・-『丹波太郎物語』をめぐって-」(冨士昭雄編『江戸前期小説と出版メディア』、平成13年9月刊行予定)・・・(概要)なお執筆中ゆえ未確定ながら、『丹波太郎物語』は西鶴でも其磧でもない作者不明の作とすべきことと、本書を「百鶴作」と偽って出したことは其磧が西鶴本の笑話的性格を見据えていたことの証左には成り得ることを論ずる予定である。 なお科研費により、南嶺作品(写本)のコピーを複数の所蔵図書館を回って十数作分集め、『八文字屋本全集』より其磧の6作分の本文テキストを補助作業員を使いワープロ入力した。今後、南嶺・其磧の作品研究に活用したいと考えている。
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