研究課題/領域番号 |
11710245
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
久保木 秀夫 国文学研究資料館, 文献資料部, 助手 (50311163)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 和歌文学 / 未詳歌集 / 散佚歌集 / 古筆切 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、全国各地に散在する美術品売立目録、公私立の各種機関や個人蔵の古筆手鑑・古筆切等の調査と、フィルムもしくはデジタル画像による収集とを行い、学界未知の文献資料の発掘に努めた。また、東京大学史料編纂所蔵の写真帳中には個人蔵手鑑数種・林家旧蔵古筆手鑑・所在未詳御物手鑑など、多くの未刊古筆資料が含まれているが、本年度、原本所蔵者のほとんどから複写許可をいただくことができたので、その収集・調査を優先的に実施した。一方で昨年度同様、未詳歌集切の集成・研究を容易にするべく、既刊複製手鑑類のデータをパソコンに入力し、古筆資料のデータベースを作成した。 以上の作業によって、本年度あらたに50種前後の未詳歌集切を収集することができた。そこで、昨年度分と併せてその内容を考察していったところ、鎌倉末期の京極派和歌に関する意義深い資料を2点見出すことができた。それらはすでに論文にまとめた。ほかにも例えば、伝二条為道筆の西宮切など、従来内容未詳とされてきた数種の断簡について、その出典を明らかにし得ているので、これから順次発表していく所存である。また、伝冷泉為相筆結城切「伏見院宸筆判詞歌合」断簡・伝二条為宗筆『現存和歌六帖』断簡・伝二条為道筆『和漢兼作集』断簡など多数の新出の散佚歌集切をもすでに発掘している。 それら以外の未詳歌集切に関しては、作品名の判明している散佚歌集切、及び平安〜室町期の伝称筆者を有する古写本群と併せ考えることが、その内容解明に有効であるという見通しを得ている。本研究を契機として、今後その総合的な調査・考察を進めていく予定である。
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