研究課題/領域番号 |
11710257
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
|
研究機関 | 電気通信大学 (2000) 東京大学 (1999) |
研究代表者 |
坂本 真樹 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (80302826)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 認知言語学 / 英語 / ドイツ語 / 中間構文 / 非対格構文 / 属性認知 / 行為 / 言語カテゴリー / 英独対照分析 / 意味と文法 / 認知文法論 / 認知論的ネットワーク / 属性表現 / 能格構文 / 再帰構文 |
研究概要 |
本研究は、言語によって描写しようとする事態に対して能動的に働きかけ、解釈してゆく、という人間の認知的営みに着目して、人間の言語知識を明らかにしようとする試みの一環として位置付けられる。本研究では、属性をあらわす表現とされる英語の中間構文(例えば、This book reads easily.)やドイツ語の中間構文(例えば、Das Buch liest sich leicht.'This book reads easily.')を主な分析対象とした。その結果、英語やドイツ語の中間構文は、人間の行為がその働きかけの対象となるモノの属性によってコントロールされるという属性認知のひとつの現れであるということが明らかになった。さらに、一見意味が異なるが、同様の文法形式を示す英語の非対格構文(The door opened.)やドイツ語の非対格構文(Die Tur hat sich geoffnet.'The door opened.')との意味的関連性に着目し、中間構文のもつ非対格構文からの拡張として理解される側面と独自の意味が慣習化したものとみなされる側面とを、主語で表されるモノの属性認知の多様性という観点から明らかにした。非対格構文に近い中間構文は、モノの属性が自らの状態変化がどのように進むかをコントロールしているという事態認知と結びつくが、典型度の高い中間構文では、人間の行為がどのように進むかをもモノの属性がコントロールしているという事態認知が慣習化していると考えられる。 ドイツ語についての研究成果は、坂本(2000)と坂本(近刊)に発表し、英語についての研究成果はSakamoto(2001)に発表される。
|