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ポール・ヴァレリーの『カイエ』における心理学及び哲学と同時代思潮に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11710272
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 仏語・仏文学
研究機関京都大学

研究代表者

森本 淳生  京都大学, 人文科学研究所, 助手 (90283671)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードヴァレリー / カイエ / アガート / カント / リボー / 注意 / 近代的主体 / 連合論心理学
研究概要

本研究は『カイエ』におけるポール・ヴァレリーの心理学的哲学的思想の形成を、19世紀後半の思想状況(連合論心理学や新カント派)との比較をふまえてあとづけ、そのことによって『カイエ』の断章のより一層正確な読解を試みるものである。平成12年度も前年度にひきつづきこのような観点から研究をすすめた。とくにヴァレリーが1900年前後によく読んでいたカントの『純粋理性批判』のうち、「図式論」や想像力に関する問題を取りあげ、それがヴァレリー的な想像力の問題(「イマジネール」)とどのように交錯しているのかを検証した。カントとの関係については、すでに前年度に『注意に関する論文』をめぐって、特にヴァレリーの「表記法システム」とカントの悟性概念との関係を中心に研究を進めていたが、「図式論」に関する議論を加えることで、より広い見地から問題を考えることが可能になった。また他方では、フランス国立図書館にて『若きパルク』の草稿調査を行い、ヴァレリーの心理学的哲学的議論と詩的な問題との関係を考える準備を調えることができた。その結果、彼の詩に表現された詩的空間は、彼の思想が理論化しようとしていたイマジネールな空間と一致するのではないかという見通しをつけることができた。
カントの「図式論」とヴァレリーの想像力の関係の一端については、2000年5月に南仏セートで行われたヴァレリー国際シンポジウムで発表した。また他の観点からの考察を日本ヴァレリー研究センターの機関誌『ヴァレリー研究』第2号に掲載する予定である。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Atsuo MORIMOTO: "Du schematisme a I'imaginaire"ヴァレリー研究(日本ヴァレリー研究センター). 2(掲載予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 森本淳生: "ポール・ヴァレリーと表象=代理の危機"人文学報(人文科学研究所). 83. 315-336 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Atsuo Morimoto: "Le dedouflement impossible-Ure lecture du Memoire Sur l'attention-"ヴァレリー研究(日本ヴァレリー研究センター). 1. 21-59 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Atsuo Morimoto: "Entre Agathe et le Memoire sur l'attention-Essai sur l'imaginaire valoryen-"Etudes de langne et litterature frangaises. 76(掲載予定). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 森本 淳生: "「危機」のディスクール-ヴァレリーと「ヨーロッパ精神」の隘路-"仏文研究(京都大学フランス語学フランス文学研究会). 30. 165-184 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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