研究概要 |
広義のパンフレ文学として、16世紀後半のフランスでおさたジャン・ボダンとヨーハン・ヴァイヤーの論争にまず焦点をあてた。その前提として、両者の魔女観や思考スタイルの違いを浮き彫りにすべく、各々の主著に的を絞って分析し、違いを極立たせた.その上でボダンがヴァイヤーを本物の魔女とみなし、彼に「被告不在の論告文」を投げつけた。というのが我々の得た結論である。この見解は今までになされたことのない独創的かつ説得力あるものと自負している。 又,パリ国立図書館でも、その他多くのパンフレを収集し、エルヴェ,グーラール,ベーズ…らの聖体を巡る論考と悪魔視の問題にも着手しはじめたが、これを論文として形にできるのためには、まだ1年ほど必要だと思われる。引き続き研究を進めていく予定である。
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