研究課題/領域番号 |
11710281
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
呉人 徳司 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助手 (40302898)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | チュクチ語 / 形態論 / 使役動詞 / 形態的使役 / 分析的使役 / 逆使役 / 否定 / 使役表現 / 否定表現 |
研究概要 |
本研究は、チュクチ語の形態論に関する記述研究を行なうことを目的としたものであり、その主な研究成果は以下の通りである。 1)チュクチ語における語彙的接辞について網羅的に調べ、語彙的接辞の付加によって派生される出名動詞と名詞抱合との類似点、相違点を明らかにした。また、先行研究において、語彙的接辞を自立動詞と混同した点を指摘し、動詞の語形成の研究を一歩前進させた。ここで述べた内容を英語で論文として執筆し、学術雑誌に発表した。 2)昨年度に続き、今年度も使役動詞の派生について詳しく調査し、チュクチ語に見られる様々な使役表現の実態を明らかにした。具体的に言えば、類型論の観点から、使役を「形態的使役」、「分析的使役」、「語彙的使役」に分け、このうち、生産的な使役である「形態的使役」と「分析的使役」を網羅的に記述した。チュクチ語では、動詞語幹に一つの接辞がつく「単純使役」以外に、二つの接辞がつく「二重使役」、さらに「逆使役」も存在していることが明らかになった。使役について論文を日本語で執筆、学術雑誌で発表した 3)今年はまた、否定を表わす様々なパターンを整理・分析した。その結果、チュクチ語では、否定を表わすのに5種類の小詞と2種類の接辞が用いられるが、これらの使用には様々な制限があり、細かい使い分けがあることが明らかになった。
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