研究課題/領域番号 |
11720005
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
服部 高宏 岡山大学, 法学部, 教授 (00218504)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 立法 / 議会 / 弁論 / 法哲学 / 立法過程 / ドイツ / 連邦議会 / 憲法 |
研究概要 |
1.昨年度に引き続き、ドイツの連邦議会および州議会に関する情報を文献およびインターネットを通じて収集し、本研究の一環で昨年度に行ったベルリンでの調査の結果をも踏まえつつ、ドイツの立法過程の構造と特徴、さらにはその現代的問題について、法理論的観点から分析を進めた。また、かねてから作成している研究成果公開用ホームページにおいて、ドイツ議会を含むドイツの法律・政治に関する有益な情報源および情報を整理する作業を継続した。 2.ドイツ連邦議会の動向を含むドイツの憲法状況について法理論的な考察を試み、「諸外国の憲法がわかる:ドイツ」(『AERA MOOK憲法がわかる。』所収)と題する論考を著した。また、ドイツにおける議会・政府・裁判所の関係に焦点を合わせて、2000年7月1日・2日にドイツ現代学会(於:大阪大学)にて連邦議会を含む法・政治制度の過去10年の動向および現状について報告し、シンポジウムのパネリストとして発言した。 3.立法の基本原理の研究に関しては、現代国家における立法過程にかかわる基本原理として重要なパターナリズムについて、アメリカの哲学者ジェラルド・ドゥオーキンの見解を「『自律』概念とパターナリズム」(岡山大学法学会雑誌所収)と題する論文に取りまとめ、パターナリズム問題に取り組むための「自律」概念の捉え直しに取り組んだ。また、福祉国家の見直しの機運が高まるとともにこれもまた立法過程の基本原理としてとみに注目されるようになった「思い遣りの倫理」について、この原理が法システムとどのような関わり方をすべきかに関し、とくに看護法制の今日的在り方の問題を取り上げて、論考「法システムと『思い遣りの倫理』」(『人間の尊厳と現代法理論』所収)を著した。
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