• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

金泳三政権・金大中政権における韓国行政改革の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11720052
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 政治学
研究機関大阪市立大学

研究代表者

大西 裕  大阪市立大学, 法学部, 助教授 (90254375)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード韓国 / 行政学 / 行政改革 / 金泳三 / 金大中 / 新自由主義 / 新制度論 / 大統領制 / 金融改革 / 政策決定 / 合理的選択制度論
研究概要

1990年代に入って韓国が迎えた本格的な文民政権である金泳三・金大中両政権は、いずれも行政改革の世界的な潮流に則って、新自由主義的な行政改革をおこなおうとしてきた。本研究は2つの政権の行政改革に関するパフォーマンスを調査した。当初の予定では両政権の違いを浮き彫りにし、因果関係を明らかにすることに重点を置いていたが、調査を終えてむしろ重要であるとわかったのは両政権の共通性であった。両政権は、同じような分野を改革し、同じような分野で改革が進まず、改革の進展も同じペースであった。すなわち、両政権は、中央省庁再編、公務員制度改革といった、政府組織内部の改革には積極的かつラディカルに取り組むが、規制緩和は漸進主義的で、公私領域の見直しにつながる民営化はほとんど進めないのである。改革のペースについては、政権初期に急速に改革を進めるが、中期以降改革はほとんど進行しなくなる。
ではなぜ以上のような特徴を両政権は示したのであろうか。本研究でこの解答として得たのは2つである。一つは、改革の内容を規定しているのは、改革が持っている大統領権力と中枢管理機能を強化する方向性である。すなわち、行政府の権限や資源がトップに集中する方向での改革はなされるし、ライン官庁の権限を割く規制緩和は可能であるが、大統領権限の縮小につながる公企業の民営化は進行しない。もう一つは、大統領任期が単任制であるためレイムダック化が早く、任期の中盤には政策パフォーマンスが低下することが行政改革のペースを規定しているということである。
両政権が意外な共通性を持ったのは、韓国の大統領制と行政府が持つ制度的な特徴に由来するものであったからである。この限りにおいて、歴史的新制度論の分析枠組みが有効であることが本研究で確認された。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大西裕: "通貨危機までの韓国の金融行政"大阪市立大学 法学雑誌. 46・4. 497-526 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 日本比較政治学会 編: "グローバル化の政治学"早稲田大学 出版部. 182 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi