研究課題/領域番号 |
11720054
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 山口県立大学 |
研究代表者 |
岩下 明裕 山口県立大学, 国際文化学部, 助教授 (20243876)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 中露関係 / 国境 / 領土問題 / 戦略的パートナーシング / ロシア / 中国 / 極東 / 中央アジア / 図們江 / ウズベキスタン |
研究概要 |
東アジアの国際関係を分析する際にもっとも注目に値する、ポスト冷戦時代の中露関係を国境と地域協力をキーワードに読み解いた本研究は、2年にわたる国境地域の現地調査(沿海・ハバロフスク・チタのロシア側国境地域および黒龍江・吉林・内モンゴルの中国側国境地域)と一次資料を駆使した結果、内外において画期的な研究成果を生みだした。それは第1に中露関係全体がすでにモスクワ・北京の中央政府関係によるだけでなく、国境地域の具体的な関係によって規定されはじめていること、第2に国境地域の関係も地域差が拡大しており、チタ・内モンゴルのもっともよい協力モデルが沿海・吉林のもっとも悪いケースと対比され、前者が後者の関係に適用されることで中露関係は好転しうるとの結論を得たことである。 個別の国境地域間協力の実態については、豊富な現地資料(国境の写真を含む)を盛り込むかたちで主に大学の紀要類に公表した(研究発表3・4)。とくにこれらの論文で指摘した中露間の係争地(領土問題)の詳細は、今回、内外で始めて明らかにされたものである。また地方間関係の分析の前提となるモスクワ・北京の中央政府関係の近況も看過することなく目配りした(研究発表5)。 上記のように本研究は、内外でも未踏のものであるため、成果を世界に還元すべく積極的に発信を行ってきた。2000年度にはアメリカ(シアトル・ワシントンDC)およびロシア(ウラジオストク)で報告を行い、関連ペーパーをロシア語・英語で公刊した(研究発表1・2・6)。さらに本研究の成果の一部をハジバラ氏(山口県立大学大学院)の協力を得て中国語でも刊行した(研究発表 図書1)。
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