研究課題/領域番号 |
11730049
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳川 範之 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80255588)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 流動性 / 景気変動 / アジア経済危機 / 情報の非対称性 / 金融契約 / 経済政策 / マクロ経済 / 投資 / 金融 |
研究概要 |
1 本研究では、「流動性」という今までの経済学では重要視されながらも、十分な分析がなされてこなかったポイントに焦点をあて、主にマクロ経済変動に与える影響について検討を行ってきた。その結果、様々な点で、新しくかつ有用と思われる結果が得られ、刊行されたもの、未刊行のものを含めて多大な成果が得られた。 2 理論的検討の成果としては、(1)最近の金融契約理論を用いることによって、流動性需要がどのような要因によって決まり、それが資産価格にどのような影響を与えるのかについて、厳密な結果が得られた。また、(2)株価や地価等の資産価格とマクロ経済変動にどのような関係があるのか、(3)いわゆる「バブル崩壊」と呼ばれるような急激な資産価格の下落がどのようにして生じるのか、が流動性概念によって、厳密な形で説明された。さらには(3)アジア経済危機なども流動性と密接な関係があること、そしてそのような危機を防ぐためにはどのような政策が必要かが明らかにされた。 3 実証的検討の成果としては、(1)日本の短期金融市場のデータを用いて、実際のどのような形で流動性需要が資産価格に影響を与えているのかが検証され、流動性概念が実際の価格形成においても重要であることが確認された。(2)また、アジア経済危機についても、流動性が与えた影響について、実証結果が得られた。 4 これらの研究成果については、次年度中に出版が予定されており、すでに出版社も決まっている。
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