研究課題/領域番号 |
11740003
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
川田 浩一 岩手大学, 教育学部, 助教授 (70271830)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | 加法的問題 / べき乗数 / 素数 / ワーリング問題 / ワーリング・ゴールドバッハ問題 |
研究概要 |
ワーリング問題に関しては、ある特殊な4次恒等式を利用することにより4乗数がかかわる加法的問題について、多くの成果を得ていたが、その着想をさらに進めることにより、次のような成果を得た。高々16個の4乗数の和で表せない自然数は有限個しかないことが知られていたものの、表せない自然数についての具体的なことは知られていなかった。その高々16個の4乗数の和で表せない自然数をすべて決定することが、今回の研究により可能となった。さらに、すべての自然数は高々19個の4乗数の和で表せることが知られていたが、デズイエとドレスによるその証明を、この新しい方法によって大幅に簡略化することができた。これらの成果については、現在論文を作成中である。 ワーリング・ゴールドバッハ問題に関しては、素数上をわたるWeyl和の評価において、従来知られていたものより精密な結果を得ることに成功した。例えば素数の4乗の和を考える際、これまでの方法ではその4乗数の個数が15個以上ないと扱うことができず、この15個という限界は60年以上改良されなかったが、前述のWeyl和に関する結果により、14個の素数の4乗の和を扱うことが可能となった。実際、必要な合同式条件をみたす十分大きい自然数は14個の4乗数の和で表せることを示した。さらに、それと同様の方法と篩の方法を併せて用いることによって、素数の5乗の和に関しても、従来の23個という限界を改良し、十分大きい奇数は21個の5乗数の和で表せることを証明した。
|