研究課題/領域番号 |
11740004
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
内藤 聡 筑波大学, 数学系, 助教授 (60252160)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Kac-Moodyリー環 / twining character / Demazure module / 表現論 |
研究概要 |
Kac-Moodyリー環gの典型的な外部自己同型写像として、ディンキン図形のグラフとしての自己同型写像から誘導されるもの(diagram automorphism)ω∈Aut(g)がある。最高ウエイトΛ∈η^*がこのωで固定される(symmetric weightである)場合には、λを最高ウエイトとする既約最高ウエイトg-加群L(Λ)は、ωで(gの)作用をtwistして得られる加群と同型になる。従って、この時L(Λ)上にはintertwining作用素τ_ω∈End_C(L(Λ))が存在する。このintertwining作用素τ_ωの(ウエイトによる)次数付きトレースはtwining characterと呼ばれる。 今、Λがsymmetricな優正形式で、ωがωで固定されるWeyl群Wの元であるとする。この時L(Λ)の、ウエイトω(Λ)∈η^*のウエイトベクトルυ_<ω(Λ)>∈L(Λ)が生成するBorel部分環b上の部分加群L_ω(Λ)=U(b)υ_ω(Demazure加群)は、intertwining作用素τ_ω∈End_C(L(Λ))で不変であり、従ってそのtwining characterも定義される。私は、gが有限次元半単純リー環の場合に、このDemazure加群L_ω(Λ)のtwining characterを決定した。これは、gをリー環とする線型代数群GのBore1部分群Bがウエイト∧で作用する一次元加群C_Λに付随する、flag variety X:=G/B上のG-同変直線束L(Λ)を考え、Demazure加群L_ω(Λ)をSchubert variety X_ω:=BωB/B^^-⊂G/B上のL(Λ)の大域切断の成す空間H^0(X_<ω1>L(Λ))として実現する事により、代数幾何学的手法を用いて成された。 さらに私は、gが一般のKac-Moodyリー環の場合に、既約加群L(Λ)の基底の自然なパラメトリゼーションを与える事がLittelmannにより示されている、クラスΛのLakshmibai-Seshadri pathの全体B(Λ)へのdiagram automorphismω∈Aut(g)の作用を調べた。そして、ωで不変なB(Λ)の元の全体は、gのorbit Lie algebra gについてのクラスΛのLakshmibai-Seshadri pathの全体と自然に同一視出来る事を示した。
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