研究課題/領域番号 |
11740017
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
望月 新一 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10243106)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | Hodge理論 / Kodaira-Spencer射 / Diophantus幾何 / 比較同型 / 楕円曲線 / 遠アーベル幾何学 / クリスタリン / p進 / 整数論 / アラケロフ理論 / ディオファントス幾何 / テータ関数 / ホッジ理論 |
研究概要 |
平成12年度中にも、ここ数年研究している「楕円曲線のHodge-Arakelov理論」においていくつか大きな進展があった。この理論のもっとも基本的な定理は、複素数体やp進体のような局所体上の楕円曲線に対するHodge理論における「比較同型」の類似を、数体上大域的な、Arakelov理論的な枠組で実現していて、その重要な帰結の一つとして、数体上の楕円曲線に対する「数論的なKodaira-Spencer射」が構成できる。最終的な目標として、この理論をDiophantus幾何に応用したいのだが、数論的なKodaira-Spencer射に現れる「ガウス極」が本質的な障害となっている。従って、この「ガウス極」の除去が、この理論における、現時点での一番の関心事である。 平成12年4月〜5月に掛けて、このガウス極を、ある「特別な局所的な状況」の時に除去するための新しい手法を開発した。この新しい手法によって、数論的なKodaira-Spencer射はp進クリスタリン的な議論によって計算され、その計算によってガウス極の除去以外にも面白い応用をいくつか発見している。なお、平成12年7月に、概念的に近い正標数の議論によって、Hodge-Arakelov理論の基本定理(=上述の「比較同型」)の興味深い別証明を見つけた。 平成12年の後半から年度末に掛けて、上の新しい手法を、「特別な局所的な状況」だけでなく、(Diophan-tus幾何で関心の対象となる)数体上の楕円曲線の場合にも適用できるよう、様々な技術的な問題と取り組んだ。その中でもっとも基本的な問題は、「基点の扱い方」に関するもので、その基点の問題に関しては、以前研究していた「遠アーベル幾何学」を使うことにより、現在ようやく解決にこぎつけようとしているところである。
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