研究課題/領域番号 |
11740020
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
隅田 浩樹 広島大学, 総合科学部, 助手 (90291476)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 岩澤加群 / イデアル類群 / 不分岐拡大 / 岩澤多項式 / L関数 |
研究概要 |
ディリクレL関数の特殊値の素数pに対する合同式は、久保田-Leopoldtの構成によるp進L関数とZ_p拡大におけるイデアル類群から構成される岩澤加群に対する特性多項式との結びつき(岩澤主予想、Mazur-Wilesにより証明)として深い理解がなされている。本研究では、アーベル体のZ_p拡大のイデアル類群から構成される岩澤加群について、マイナス部分とプラス部分に分けて考察した。まずマイナス部分は、非自明な有限加群が含まれないため、特性多項式による分類が簡単になる。次数が2以下のときは、筆者と小池正修氏によって分類が完了していたが、今回は次数が3の場合について調査した。その結果、一般的な場合には同型類の個数は7個となり、さらにその中にはじめてadjoint加群がそれ自身と同型ではない岩澤加群が得られた。次にプラス部分については、一般に岩澤加群が有限になるであろうというGreenberg予想があるが、今回一般のZ_p拡大における有限性の判定条件を単数群のコホモロジーを用いて表現した。これは一般化されたGreenberg予想の判定にも有効であると考えられる。さらに市村氏(横浜市立大)との共同研究では、単数群の構造を用いて冪整数基底はもつが正規整数基底は持たない例を構成した。この構成においても問題はマノナス部分とプラス部分に分けられるが、マイナス部分の拡大に関しては100以下の素数について無限個構成し、プラス部分の拡大に関してはすべての素数に関して無限個構成できた。
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