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低次元のシンプレクティック多様体とコンタクト多様体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740030
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 幾何学
研究機関北海道大学

研究代表者

神田 雄高  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30280861)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードシンプレクティック多様体 / モノポール方程式 / リフシッツ・ペンシル / 4次元シンプレクティック多様体 / 宮岡=ヤウの不等式 / ミルナー=ウッドの不等式
研究概要

本年度はおもに4次元シンプレクティック多様体を中心として研究した。
まず、代数曲面の分類理論における一般型の類似として、閉4次元シンプレクティック多様体の分類における一般型を、次の条件を満たすものとして定義する。
第一チャーン類の自乗が正で、その上の自己双対な調和2形式の次元が2以上である
そして一般型の閉4次元シンプレクティック多様体Xに対する以下の予想を立てた。
1)Xは宮岡=ヤウの不等式をみたす。
2)あるシンプレクティツク形式Wが存在し、カノニカル直線束の第一チャーン類Kは、Wのドラーム=コホモロジー類および、Wの与える概複素構造のカノニカル直線束の第一チャーン類K'と一致する。
さらにこの問題を攻略するために、次のようなアプローチを試みた。
1)第一の予想について;カノニカル直線束の第一チャーン類Kのポアンカレ双対は、ある擬正則曲線Dによって実現される。X-Dには自然なスピン構造が入る。そこで古田によるモノポール方程式の大域的倉西写像の構成を、X-Dのエンドに柱状のリーマン計量をいれた設定のもとで行なう。正確には、Dのアルバネーゼトーラスのある部分トーラスを低空間とする大域的倉西写像の族が得られる。これに同変k理論を適用して、Xのベッチ数と符号数に関する不等式をえる。
この方法では、Dの管状近傍の境界Mのエータ不変量(正確なエータ形式)を計算する必要がある。この方法は、Mに自由に働く自然なU(1)作用によって、関数空間をモード分解し、Mをこの作用で割った時得られるリーマン面S上のディラック作用素の指数の計算に帰着させる。残念ながらこの最後の部分の計算が完了していないので、得られる不等式の形がまだ求まっていない。
2)第二の予想について;出発点はドナルドソンによるリフシッツ=ペンシル束構造の存在定理である。この与えられたリフシッツ=ペンシル束構造に対し、ほとんどの所で横断的なリフシッツ=ペンシル束構造であって、その一般ファイバーのホモロジー類がKのポアンカレ双対の正数倍になっているものが存在すれば、欲しいシンプレクティック形式の存在は比較的容易に示せる。そのようなうまいリフシッツ=ペンシル束構造の構成問題の半分、すなわちファイバー上のペンシルの連続的な族をうまく構成する事は、低空間であるリーマン面上のあるグラスマニアン・ファイバー束に対して、うまい切断をとるという問題に言い直せる。この部分は克服できたが、残りの部分、すなわち各ファイバー上のペンシルに、有理曲線によるパラメーター付けを一斉に与えて、欲しいリフシッツ=ペンシルの構造を得る部分がまだできない。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yutaka Kanda: "The monopole equations and J-holomorphic carves on weekly convex almost Kahler 4-manifolds"Transactions of the American Mathematical Society. 353. 2215-2243 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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