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確率論とスペクトル理論の融合的研究(ランダム行列とランダムウォークへの応用)

研究課題

研究課題/領域番号 11740056
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関東京工業大学

研究代表者

白井 朋之  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70302932)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードランダム行列 / フェルミオン / ランダム場 / ラプラシアン / アーベル被覆グラフ / 磁場つきシュレーディンガー作用素
研究概要

ランダム行列の固有値のなすランダム場とその一般化についての研究と,周期的な構造を持つ無限グラフ上の離散的ラプラシアンと磁場付きシュレーディンガー作用素とスペクトルについての研究を主に行なった.
1)ガウス型ユニタリアンサンブルのランダムな固有値を記述するランダム場(無限粒子系)についての性質を調べた.これは物理的にはフェルミオンを表現するものであるが,これをラプラス変換の立場から一般化することによって,ボソンの記述までできるクラスに拡張した.また,この副産物として,行列式の拡張とそれに関する組み合わせ論的な新たな予想を得た.また,フェルミオンの場合については,この系を平衡状態とする時間発展を記述する離散空間上のグラウバーダイナミクスの研究を行なった.特にこの系は,フリップのレートが無限の領域に依存するため,一般にはダイナミクスの構成もそれほど自明ではないが,この場の特殊な性質を用いることによって構成に成功した.また,エルゴード的な性質,特にLog-Sobolev不等式の証明を行なった.
2)無限アーベル群が作用するような周期的な格子上の離散的ラプラシアンを考え,そのスペクトルについての研究をした.アーベル群が作用する設定の下では,ラプラシアンは直積分によって分解でき,その因子は有限グラフ上の磁場付き離散的シュレーディンガー作用素に対応する.この性質を用いて,一筆描きができるグラフにおいては,ラプラシアンのスペクトルが[0,2]になるという予想を証明した.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Shirai: "The spectrum of infinite regular line graphs"Trans.Amer.Math,Soc.. 352. 115-132 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Yu.Hignchi and T.Shirai: "Weak Bloch Property for discrete magnetic Schrodinger operators"Nagoya Math.J. (to appear).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Yu.Higuchi and T.Shirai: "A remark on the spectrum of magnetic Laplacian on a graph"Yokohama Math.J.(special issue). 47. 129-142 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Yu.Higuchi and T.Shirai: "The spectrum of magnetic Schrodinger operators on a graph with periodic structure"J.Of Funct.Anal.. 169. 456-480 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] T.Shirai: "Asymptotic behavior of the transition probability of a simple random walk on a line graph"J.Math.Soc.Japan. 52. 99-108 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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