研究課題/領域番号 |
11740059
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
坂上 貴之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助手 (10303603)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 3次元渦層 / 特異点 / 渦法 / 非適切性 / 複素時間 / 渦層 / 複素時間特異点 / スパイラル解 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、3次元渦層に発生する特異点の数値的研究を行った。渦層の運動を記述する方程式はIll-posedな問題を与えているので、この方程式の数値計算は非常に困難である。そこで、「渦法」と呼ばれる方程式の正則化技法を用いて方程式を正則化してから数値計算を行った。その数値計算の結果から2次元渦層の場合には観測されない新しい特異点の生成を予測するに至った。そのような予測を得たということが昨年度の研究の成果の一つであった。しかしながら、実際には方程式を正則化しているので、数値解に特異点が現れるわけではない。そこで、本当に正則化していない方程式の解に特異点が生成するかどうかを、正則化の程度を徐々に下げていって元の方程式に近づくときの数値解の振る舞いによって調べた。その結果、この予測が確からしいことを示すことに成功した。この成果は現在投稿中である。 一方で、この特異点に関する予測の理論的な研究を行った。しかしながら、従来の数学手法でこのような問題を扱うのは難しいので、まずは問題を2次元の渦層に限定し数学的な道具立てを整備することにした。基本的なアイデアは時間を複素数に拡張することである。つまり、複素時間平面における正則化方程式の解に特異点が発生する時間(複素特異時刻)の分布を数値的に調べて、それが元の方程式の(実時間における)特異点の生成時刻をどのように近似しているかを確かめた。その数値結果を基にして、渦層の時間発展の関する一つのモデルを構築した。そのモデルとの比較を通じて元の方程式の解の性質を明らかにすることに成功した。この成果も現在投稿中である。この方法を今回の3次元渦層に応用することが今後の目標である。
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